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ブガッティの新たなる限定モデル「レジェンデ・ドゥ・シエル=空の伝説」登場!1920年代の航空機をモチーフにした内外装

ブガッティ・シロン・スポーツの限定車

ブガッティがシロンスポーツに新たなる限定モデル「Les Legendes du Ciel(空の伝説)」を20台限定にて追加。

シロンは総生産台数が500台に限定されていますが、金額はもちろん「(購入にふさわしい人物かどうかの)審査」が厳しいために新車購入出来る人は限られており、よって同じオーナーが複数台のシロンを所有しているのが現状だと言われます。

そして同じオーナーが「普通の」シロンを複数台購入することも考えにくく、よってブガッティはこういった限定モデルを発売することにより、一人のオーナーに複数台のシロンを購入する理由付けを行っているのかもしれません。

なお、ちょっと前には「500台のうち400台以上の受注を受けた」とも発表しており、もうじき完売という声を聞くことができそうですね。

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ブガッティ・シロン・スポーツ・レジェンデ・ドゥ・シエルの価格は3億6000万円

そしてこのブガッティ・シロン・スポーツ”レジェンデ・ドゥ・シエル”の価格は288万ユーロ、邦貨換算にて約3億6000万円に設定。

生産は年末にかけて開始され、2021年はじめから納車が行われる、とアナウンスされています。

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そしてなぜ「空の伝説」ということかについて、ブガッティは「アルベルト・ディーヴォ、ロベール・ベノワ、バルトロメオ・コンスタンティーニといったブガッティの名手たちは”フランス空軍のために空を飛び”、世界初の地中海横断飛行に成功したローラン・ギャロスもまたフランス空軍に従軍し、かつブガッティ・タイプ18のオーナーであった」ためだと語っています。

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ボディカラーは航空機モチーフ

ブガッティ・シロン・スポーツ”レジェンデ・ドゥ・シエル”のボディカラーは1920年代の航空機にヒントを得たマットグレーの「グリ・スルパン(Gris Serpent)」、そこへグロス仕上げのホワイトストライプが用いられます。

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サイドにはフレンチトリコロール。

なお、サイドシル下部には外側へ向かってエアを放出するための3枚のフィンが見られます。

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ボディパネルにはプロペラモチーフのグラフィック、そして「Les Legendes du Ciel」の文字。

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フロントグリルも特別製。

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エンジンカバーに入る文字にはホワイトが用いられます。

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ブガッティ・シロン・スポーツ・レジェンデ・ドゥ・シエルのインテリアはこうなっている

そしてこちらはブガッティ・シロン・スポーツ・レジェンデ・ドゥ・シエルの内装。

ドアシルも専用デザインを持ち、カーテシランプは「Les Legendes du Ciel」のロゴを地面に映し出す、とのこと。

明るい色調のレザー(ガウチョレザー)が使用されていますが、これもまた当時(1900年代)の航空機を意識したそうです。

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ルーフは「スカイビュー」。※オプション扱い

これは空が見えるだけではなく、頭上クリアランスを「数センチ」確保できるため、身長の高い人には人気のオプションだとされています。

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ヘッドレスト、そしてドアインナーパネルにもプロペラモチーフのイラスト。

これらは職人による手書きとなり、ドアインナーパネルのほうはブガッティ・タイプ13と航空機のニューポート17(1916年発表)とが速度を競う様子が表現されています。

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インテリアのアクセントは美しいアルミニウム。

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こういったフィニッシュも当時の航空機をイメージしているのでしょうね。

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ブガッティと航空機との縁は浅くない

ブガッティはもともとエットーレ・ブガッティによって創業されていますが、最初に自ら製造したのはエンジン付き3輪車で、その後彼はこの車両でレースに参戦し、いくつかのコーチビルダーにて開発や設計を担当。

その後1907年に自身で設計した最初の「4輪車」タイプ10(T10)を完成させ、1909年に自らの会社「オトモビル・エットーレ・ブガッティ」を設立しています。

その後レーシングカーとしてタイプ35(T35)、12,763ccという常識はずれの排気量を持つタイプ41(T41)ロワイヤル、タイプ57(T57)SCアトランティック(アトランティークとも。非常に希少なことで知られ、ラルフローレンが動態保存している)等をリリース。

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さらにその後は航空産業へと進出して航空機の設計、航空機用エンジンの製造を行うも、息子であるジャン・ブガッティが死去した後は急激に業績が傾くことに。

その後エットーレ・ブガッティも他界するにあたり、それまでブガッティが航空機用エンジンを納入していたイスパノ・スイザ(ラ・イスパノ・スイザ・ファブリカ・デ・オートモービル)によって買収されています。

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なお、このイスパノ・スイザはのちにサフラングループに併合されており、イスパノ・スイザ傘下となったブガッティは「メッサー・ブガッティ」として現在も航空機用のパーツを製造していますが、いずれかの段階で創業者一族はブガッティから手を引いた模様(このあたりは詳しい記録がない)。

そして手を引いたブガッティ創業者がイタリアの実業家に商標使用権を与え復活したのが「アウトモビリ・ブガッティ」。

このアウトモビリ・ブガッティは倒産を迎えることになりますが、倒産の後にブガッティの商標権を獲得して設立されたのが現在の「ブガッティ・オトモビル」。

ちょっとややこしく、複数のブガッティが存在するということになるものの、こういった流れはロールスロイスにちょっとだけ似ているようにも思います(ロールスロイスもかつて航空機エンジンを製造しており、その航空機部門は自動車部門とは別会社として存続している)。

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