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ポルシェが初代パナメーラに「発火の恐れ」があるとしてリコール届け出。北米では販売済み車両の78%が該当

2019/06/15

| これだけ規模の大きなリコールはポルシェにとって珍しい |

ポルシェが初代パナメーラに対しリコール発表。
内容としては「電気系の問題によって不具合が生じ、最悪の場合は火災に至る」というもの。

今のところ発表されたのは北米のみで、日本市場では届け出がなされていないようです。

なお、対象となるのは33,206台とのこと。

北米で販売された初代パナメーラの78%がリコール対象

対象車種を個別に見てゆくと、製造期間2010-2016年のパナメーラS/パナメーラ4S、2011-2016年製造のパナメーラ/パナメーラ4/パナメーラ・ターボ/パナメーラ・ターボS Eハイブリッド、2013-2016年製造のパナメーラGTS、2013年モデルのパナメーラ・プラチナム・エディション、2014-2016年製造のパナメーラ4エグゼクティブ/パナメーラ・ターボエグゼクティブ/パナメーラ・ターボSエグゼクティブ、2015年モデルのパナメーラ・ディーゼル/パナメーラ・エディション/パナメーラ4エディション/パナメーラ・ターボSエクスクルーシブ。

これらを合計すると33,206台ということになりますが、初代パナメーラについて、北米で販売されたのは42,783台だとされるので、その実に78%がリコール対象となった、ということですね。

なお、今回の不具合の詳細としては、エアコンの風量調節ユニット内部に水が入り込む可能性がある、というもの。
これによって、非常に稀なケースではありますが、回路がショートし最悪は炎上、ということに繋がるようですね。

これについて、NHTSA( アメリカ合衆国運輸省)は修理を完了するまではクルマをガレージ内など密閉空間に駐車しないように勧めており、すでに米国では該当するパナメーラのオーナーには(ポルシェから)連絡済みだそうです。

ポルシェはもともとリコールの少ない会社でもあるものの、それは「長年同じレイアウトを持つクルマ(つまり911)を作ってきた」ためにノウハウが蓄積されているからだと考えられ、しかし「新しいことに挑戦した」カイエン、パナメーラについては比較的リコール多め。

いかに(特許保有件数が業界No.1だと言われる)ポルシェをしても新規設計車種については問題を予見しきれない部分もあるようで、このあたり自動車産業の「難しさ」を思い知らされるところです。

なお、ポルシェに限らず、今後はどのメーカーにとっても「エレクトリック化」が進められることになり、これもまた各社にとっては新しい挑戦。
かつエレクトリック関連コンポーネントは自社の設計や生産ではなく、外部からの供給を受けることが多いと思われ、ますます品質のコントロールが難しくなりそうですね。

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