
| さすがにトヨタのエンジンを積んだポルシェはこれまでにも見たことがない |
その内外装の「微妙な」カスタムがまた凄みを感じさせる
さて、世の中には様々なエンジンスワップカーが存在し、やはりよく見るのはGMのV8エンジンへと換装したクルマ。
そのほかフェラーリのエンジンを積んだスポーツカーなども時おりネットを騒がせますが、今回紹介するのは(記憶の範囲内では今までに見たことがない)トヨタ・センチュリーのエンジンを積んだポルシェ928。
ちなみにリアにはもともとの「PORSCHE」エンブレムに加え、ゴールドカーボンっぽいフィルムにてトヨタエンブレム、そして「V12」の文字があしらわれています(リアハッチやPORSCHE文字にもこのカーボン柄が使用されている)。

トランスミッションはシボレー・コルベットから
そして更に驚くのはシボレー・コルベットから拝借したマニュアル・トランスミッションが組み合わせられているということで、「よくこんな組み合わせを(技術的に)実現できたな、と思ったり。

なお、見た目はさほど大きく変わっておらず、フロントスポイラーに加え、フロントフードにエンジンの張り出しを逃がすためのパワーバルジが追加されていたり・・・。

小ぶりなリアスポイラー(アウディTTからの移植)が装着されているくらい(ホイールも交換されている)。

なお、もともとポルシェ928には4.5リッターV8が搭載されており、当時の最高出力は219PS/331Nmというスペックです。
これを1990年のトヨタ・センチュリーに搭載されていたV12へと換装していますが、公称値では最高出力283PS、最大トルクは479Nm。

エンジンスワップに際しては多数のカスタムパーツが組み込まれ、アルミ製3列ラジエーター、カスタムカーボンファイバー製インテーク、高流量触媒コンバーターのほか、スタンドアローンにて動作するエンジンマネージメントシステムやフルオーダーによるエキゾーストシステムなども。

なお、外装やエンジンルーム内のカスタムパーツの多くはカーボンファイバーにて仕上げられ、そのクオリティもなかなかに高そうです。

もちろんパワーアップにあわせてブレーキも強化され、フロントにはウィルウッド製ブレーキキャリパーと330mmローター、リアにはポルシェ928 S4用のローターを組み合わせているようですね。

このポルシェ928「V12」のインテリアにもマニアックなカスタムが施される
そしてこのポルシェ928”V12”のインテリアもまた非常にマニアックなカスタムが施され、例えばシートは930世代の911から拝借したもの。

なお、メーターが交換されているので正確な走行距離は「わからない」のだそう。

「ポルシェとトヨタ」というと接点があまりないようにも見え、しかし1990年代にポルシェが経営危機に陥ったときに取り入れたのがトヨタのカンバン方式で、この際にはトヨタのOBを顧問として招き入れたという話を聞いたことがありますが、当時トヨタとホンダがポルシェの買収に乗り出したとも言われており、もし当時トヨタがポルシェを買収していたならば、「トヨタとポルシェとのマッシュアップ」が本当に実現していたのかもしれませんね。

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参照:Cars&Bid