
| やはり美しく優雅なフェラーリのワゴンに乗りたいという要望は少なからずあると思う |
さすがはイタルデザインのデザイナー、シンプルな中にも造形美が光る
さて、フェラーリはプロサングエをGTC4ルッソの後継モデルと位置づけており、よって現在のフェラーリのラインアップにおいては「2ドア(3ドア)シューティングブレーク」が存在しない状況となっていますが、今回イタルデザインの外装デザイナー、サミュエル・エリッコ・ピッカリーニ氏が個人的に「もしGTC4ルッソの後継モデルが登場したら」というレンダリングを作成。
もちろんフェラーリ公式でもイタルデザイン公式でもなく、しかし非常に秀逸な仕上がりとなっています。
その名はフェラーリSB12 GTC
そこで今回、同氏がフェラーリSB12 GTCと名付けた作品を見てみたいと思いますが、まず同氏はフェラーリ365や365 GTB/4デイトナ・シューティングブレーク、高級ヨットからインスピレーションを得てエレガントなスタイリングを作成してゆくことに。

ちなみに365 GTB/4デイトナ・シューティングブレークはデイトナが現役であった頃、アメリカの建築家がコーチビルダーに依頼して製作させたというワンオフモデル。
非常に美しいスタイル、そしてユニークなスタイリングを持ちますが、テールランプがリアガラスの内側に格納されているところが秀逸だと思います。
そしてこちらがフェラーリSB12 TGTCの初期スケッチ。
グラスルーフやくびれたウエストが特徴的です。

この段階ではハンマーヘッドスタイルのノーズ、そしてF12tdfを連想させるフロントバンパーを備えます。

リアディフューザーあたりの処理もやはりF12tdfっぽい印象ですね。

フェラーリSB12 GTCのデザインが完成したらこうなった
そしてこちらが完成したフェラーリSB12 GTCのデザイン。
ラ・フェラーリの世代に見られた「L字シェイプ」ヘッドライトを現代風に解釈したフロントを持ち・・・。

優雅なボディラインとコンパクトなキャビンが特徴的。

メーターは現行世代のフェラーリと同様であり、大きなインフォテイメントスクリーンに助手席ディスプレイも。
Aピラーは細く、グラスエリアを最大化した構成を持っています。

フロント左右から入ったエアはそのままフードの内側を抜けてゆくような構造を持ちますが、こういった「車体の中をエアが抜ける」のは現在のフェラーリのチーフデザイナーであるフラビオ・マンツォーニ氏が好む意匠であり、このフェラーリSB12 GTCは様々なところにフェラーリの過去や現在を散りばめ、そのうえで未来に向けての発信を行っているようにも思えます7。

テールランプは「ローマ」にも通じるものがあり、しかしユニークなリアウインドウ形状と相まって独特の雰囲気を醸し出すことに。

上述の通り、フェラーリはプロサングエをGTC4ルッソの後継モデルだと位置づけているため、GTC4ルッソの後継モデルが登場することはないかもしれませんが、過去には「フェラーリのワゴン」が(コーチビルダーによって)複数台作られており、よってそれなりの需要があると考えてよく、ラインアップの中に”シューティングブレーク”を持つのも悪くはないかもしれません。

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