2023年7月の輸入車登録台数が公開。VWとシトロエンは大幅増、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンなどスポーツカーは今ひとつ奮わず

｜　全般的に見て、サプライチェーン問題は解消されつつあるように思えるが　｜

今後の業績については「どれくらい受注を抱えているか」によって明暗が分かれそう

日本自動車輸入組合が2023年7月における日本国内の輸入車登録台数を公開。

全体的には前年同月比で115％となっており「好調」と言って良いかと思いますが、その内訳を見るとブランドによって状況は大きく変わっており、まだまだマイクロチップや様々なパーツの供給状況に差があるのかもしれません。

なお、ここ最近振るわなかったフォルクスワーゲンは「前年同月比で160％」となっていて、これまでの受注分が一気に日本へと入荷した可能性もありそうです。

実際のところ、同じVWグループに属するポルシェの登録も189％となっているので、同グループでは生産が大きく回復してきているのだとも考えられます（ただしベントレー、ランボルギーニは前年同月比で大きく下振れしている）

ただし普及車ブランドでも大きく差が出る

なお、フォルクスワーゲンが好調といえど他の普及車ブランドの登録が進んでいるかといえばそうではなく、プジョー、ルノーも大きく登録が減り、しかシトロエンは168％、DSは144％と大幅増。

プレミアムカーブランドもやはり悲喜こもごもといった感じですが、大きく伸びたのはランドローバー（294％）とマセラティ（242％）、スポーツカーメーカーはランボルギーニが45.7％、フェラーリが87.2％、マクラーレンが85.7％といった感じで「いまひとつ」。

多くの輸入車ブランドでは「入荷待ち」が続く状況だとは思うものの、その状況であっても受注を獲得してゆかねば将来の売上を作ることができず、引き続きイレギュラーな環境が継続しているのかもしれません。

「新規参入組」だとヒョンデは前年比25％となっていてひと頃のような勢いがなく、一方でBYDは1560％（前年同月は立ち上げ途中だったので販売が少なかった）、そして販売台数ベースであってもBYDはヒョンデの5倍以上を記録しています（この差が販売拠点数や営業体制の違いから生まれているのだとすれば、ヒョンデは現在の販売手法を再考する必要がありそうだ）。

2023年7月の輸入車登録台数はこうなっている

参照:日本自動車輸入組合