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マツダが「アテンザ」をマイナーチェンジし、同時に「MAZDA6」へと改名!マツダは「世界で名称統一」を理由に過去を捨てたかった?

2019/07/04

| マツダ3のように「フルモデルチェンジ」ではなく「マイナーチェンジ」のタイミングで名称を変更してくるとは |

マツダが「アテンザ(セダン/ワゴン)」のマイナーチェンジを行い、同時に国外で使用している呼称「マツダ6(MAZDA6)」を採用する、と発表。
なお受注開始は7月4日、発売は8月1日とのこと。

マツダは先日「アクセラ」を「マツダ3」へと改名しましたが、この場合は「モデルチェンジに伴って」。
いずれはアテンザも「マツダ6」へと名称変更されるということは想像できたものの、まさかフルモデルチェンジではなくマイナーチェンジのタイミングにて行ってくるとは、という印象です。

マツダは「アテンザを上級移行させたかった」?

マツダによると、今回のマイナーチェンジの骨子は下記の通り。
プレスリリースでは「MAZDA6が、マツダのフラッグシップ」であることを強調していますが、「名称を世界中で統一する」という理由の他に、車名を変更することで「アテンザとは”異なる”高級モデルが誕生した(実は一緒ですが、ほとんどの人は事情を知らないので)」ということを世の中に認知させたかったのかもしれませんね。

なお、マツダのウエブサイトではすでに「MAZDA6」へと表記が切り替わり、アテンザの「ア」の字もない状態。
これを見るに、やはりイメージの改変によってブランドごと「プレミアム化」を狙ったのだろう、と考えています。

「MAZDA6」は、マツダが追い求める「走る歓び」の価値を最大化すべく、セダン・ステーションワゴンの車型が持つ、低重心ならではのスタンスの良さや操る楽しさといったクルマにとって普遍的で本質的な価値を追求したモデルです。「本質にこだわる大人が夢中になれる、落ち着いたエレガンスと爽快なダイナミクスを兼ね備えたドライバーズカー」をコンセプトに、躍動的で品格を感じさせるエクステリア、上質な素材を用いた落ち着きのあるインテリア、五感を刺激するきめ細やかな造り込み、心にゆとりの持てるドライブを可能にする走行性能など、幅広い領域においてフラッグシップとしてふさわしい質感・性能を備えています。

今回のフェイスリフトではターボエンジンが追加された

そして今回のモデルチェンジにおいて、「名称変更のほか」のトピックは2.5Lターボエンジン”SKYACTIV-G 2.5T”の採用。
これによってマツダ6は2リッター、2.5リッター、2.5リッターターボ、2.2リッターディーゼルという4本立てのエンジンラインアップを持つことに。

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2.5リッター自然吸気と2.5リッターターボとをラインアップする意味はないんじゃないの?とも思いますが、2.5リッターNAを積む「25S L package(FF)」の価格は3,569,400円、2.5リッターターボを積む「25T S package(FF)」の価格は4,239,000円。

つまり(パッケージ内容の差はあれど)両者には70万円近くの価格差があり、それだけ動力性能や装備に差があるということになりそうです。

なお、燃費については自然吸気エンジンを搭載する25Sのほうが優れ(WLTCモードだと25Sがリッター14.2キロ、25Tは12.4キロ)、25Tを選ぶ理由は主に「走り」ということになるのかもしれません。※25Sは190PS、25Tは230PS

この「25T」は17インチサイズの大径フロントブレーキ、ブラック塗装のホイール、ブラックレザーインテリアを持ち、マツダいわく「上質さと走りへの期待感を高めたモデル」。

マツダは完全にイメージの刷新を図る

そしてマツダは、今回の「アテンザ→MAZDA6」のように、デミオについても近日中に「MAZDA2」へとその名称を変更するとされますが、やはりこれによってブランドイメージを改変し、「より高い価格で」売れる環境を作るものと思われます。

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いかに値引きをやめたとしても、なかなか過去との連鎖を断ち切ることはできず、つまり「アテンザ」「アクセラ」で中古車検索をかけると「安い個体」がたくさん出てきますが、「マツダ3」「マツダ6」において、マツダが中古相場のコントロールに成功すれば、「アテンザ」「アクセラ」とは切り離された独自の高い中古相場を形成でき、そうなるとマツダは新車を”より売りやすく”なる、ということになるわけですね。※そう考えると、やはりマツダは過去を捨てたかったのかもしれない

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そこで気になるのは「ロードスター」。
海外では「MX-5」の名で親しまれますが、日本でもこれを採用するのかどうか、ということです。

日本における「ロードスター」のネームバリューは絶大で、これを変更して「ロードスター」の名称を過去のものとしてしまうと、これまでのユーザーや、マツダが製作してきたコンテンツなども同時に「過去」のものとなるわけですね(切り捨てたい過去とともに、いい思い出も捨て去らなければならない)。

ただ、ロードスターだけをそのまま名称変更しないというのも「統一感に欠け、中途半端なので」やはりどこかで名称を変更するのだとは思われますが、問題は「それがいつなのか(ロードスター30周年記念のタイミングに変更すればよかったのかも)」。

もし「ロードスター」を「MX-5」に変更したとしたら、過去に存在したような「ロードスタークーペ」というよくわからないモデル名もなくなり、今後クーペモデルを作ったときにも「MX-5クーペ」にすれば良いだけなので、命名に悩むことはなさそうです。

VIA:MAZDA

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