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マツダが「ステアリング上のエンブレムがバラバラになる」として米26万台、国内7万台のリコール。どうやら加水分解にて劣化しエアバッグ展開時に飛散し乗員の目を傷つけた例があるようだ

| ただし現在は北米に限り、そして対象車種はMAZDA3のみ |

自動車メーカーは自社製品にどこまでも責任を持たねばならない

さて、北米にてマツダが「MAZDA3を260,915台リコールする」と発表。

マツダの販売規模からすると26万台というのは尋常ならざる台数ですが、対象は2004年から2007年に販売されたマツダ3(この時代だと日本ではアクセラ)で、その内容としては「ステアリングホイールに取り付けられたエンブレムがバラバラになり、エアバッグ作動時に乗員の顔を傷つけることがある」というもの。

原因はロゴの劣化

なお、過去に北米ではシボレー・カマロの「エンブレム」がエアバッグ作動時に乗員の身体に傷をつける可能性があるということでリコールが実施されたこともある模様(日本では、外装のボウタイエンブレムのエッジが危険ということで基準をクリアできず、周囲にガイドが取り付けられたことがある)。

そして今回のマツダのリコール内容ですが、ポリウレタン製のエンブレムが加水分解によって劣化が進み、エアバッグが展開した際にはそのロゴが粉々になって飛散し、結果として乗員の顔を傷つけてしまう可能性があるということですが、実際に米国外ではあるものの、米国道路交通安全局(NHTSA)によると怪我をした例があるようですね。

こういった実例を受けて米国道路交通安全局は先立って調査を行ない、マツダからは加水分解の事実があるという報告を受け、さらに同様の問題が10件発生し、かつ破片が乗員の目を傷つけた例が登場するにおよび、今回のリコールに踏み切った模様。

リコールの対応としては「無償にてステアリングホイールのエンブレムを交換する」ことになるとアナウンスされています。

日本においては7月1日に同様のリコールが届け出られており、日本国内における問題発生は幸いにもゼロ。

問題の内容としては下記の通り届け出られています(対象はやはりアクセラのみ)。

運転席エアバッグにおいて、モジュールカバーのブランドエンブレムの材質が不適切なため、加水分解により劣化することがある。そのため、エアバッグ展開時に破損して飛散し、乗員が負傷するおそれがある。

国土交通省

自動車メーカーの責任はどまでにも及ぶ

なお、こういった例を見るに「自動車では何が起きるかわからない」ということ、そして随分時間が経つと予想外の例も発生しうるということを痛感させられ、自動車メーカーの責任は非常に重く、どうやってもそれを逃れることはできないということもわかります。

そして、重大な欠陥が発見されたり人名に関わる問題が生じたりすると、一瞬でその経営が揺らぐことになり、自動車メーカーというのはかなり「リスキーな」ビジネスなのかもしれませんね。

加えて、近年のように排ガス規制や騒音規制、そのほか様々な規制によって変革や投資を迫られ、かつ自動運転など先端技術への投資もかさみ、正直なところ自動車メーカーの経営者というのは「ストレスしか感じない」日々を送っているのかもしれません。

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