| F1直系のKERS採用、500馬力以上を発生するスーパースポーツ・クーペ |
インフィニティが昨年のジュネーブ・モーターショーにて公開したQ60ブラックSコンセプト(画像)のアップデート版を秋のパリ・モーターショーに展示する、というウワサ。
これはルノー・スポールとインフィンティのコラボレーションモデルとなり、F1技術直系のKERS(エネルギー回生装置を搭載)を搭載。
ブレーキシステムと排気ガスの温度を通じて「発電」し、それをリチウムイオンバッテリーに蓄え、その電力でタービンとクランクを駆動する、という構造を採用しています。
エンジンそのものはQ60レッドスポーツに搭載される3リッターV6ツインターボ(400馬力)で、これに上述のシステムを用いてパワーブーストを行い、トータルでの出力は「500馬力以上」。
実現すればライバルを一蹴できるだけの実力を持つことに
そのほかの装備としてはチタンエキゾーストやカーボンファイバー製のボディパネル、ステア・バイ・ワイヤなどが挙げられ、実現すれば相当にアグレッシブなモデルとなりそう。
なおインフィニティのグローバル・モータースポーツ&ペーフォーマンス・プロジェクトの責任者、トマーゾ・ボルビー氏によると「すでにバッテリー、エレクトリック関連のサプライヤーは見つかった」としており、日産上層部の「GO」が出ればすぐにでも市販化に向けた動きができる、としています。
登場の暁にはメルセデスAMG C63S(500馬力)、BMW M4(431馬力)、レクサスRC F(467馬力)、アウディRS5(444馬力)の強力なライバルになるかとは思われますが、実際にKERSやチタンエキゾースト、カーボン製パネルが与えられるとなると「かなり高価な」価格設定となることが予想され、セールス的に成功するかどうかはまた別問題なのかもしれません。
インフィニティがこのQ60ブラックSを「採算度外視」にてブランドイメージ向上のために惜しげも無く高価なパーツを投入した「スーパースポーツ・クーペ」として発売するのか、それともちょっと日和った「なんちゃってスポーツクーペ」として発売するのかは興味のあるところですが、まずインフィニティというブランドについて、「高級車ブランドなのか、スポーツカーブランドなのか」を明確にする必要があるかもしれませんね(正直、かなり曖昧なイメージがある)。