| 実際に問題が発生する可能性は低いようだが、潜在的なトラブルの可能性を考慮するとさらにリコール対象が拡大する可能性も |
アイシンは幅広くパーツを供給しているだけにこの影響は小さくはないだろう
さて、スバルが北米市場にて「エアバッグに欠陥がある可能性がある」としてアウトバックとレガシィ合計119,000台に対してリコールを届け出。
問題の原因としては「衝撃感知のためのセンサーが予定通り作動しない」ために衝突時に助手席エアバッグが展開しない可能性があり、しかしスバルによればリコール対象のうち、実際に安全上の問題があるのはわずか1%にとどまると推測しています。
問題の原因は愛真正センサーアッセンブリ
リコール対象となるのは2020年から2022年モデルの(北米市場で販売された)アウトバックおよびレガシィで、これらすべてのクルマには、アイシンエレクトロニクスによって製造された乗員検知システム センサーアセンブリが搭載されています。
そしてこのコンポーネントには、助手席に乗員が着座していることを検出する4つのセンサーが含まれていますが、これが 適切に機能することで事故の際にエアバッグが適切に作動するわけですね。
ただ、今回スバルが公表した内容によれば、「製造中にODSセンサー回路基板が変形してコンデンサーに亀裂が生じ、時間の経過とともに湿気がコンデンサーに侵入し、ショートを引き起こす可能性がある」。
スバルは「もしも問題が生じた場合」、オーナーは2つの警告を(車両から)受けることになるといい、まずSRSエアバッグ警告灯が点灯し、次に座席に乗客がいるにもかかわらず、助手席エアバッグがオフになっていることを示すライトが点灯することとなるもよう。
実際にスバルは2021年1月から今年2月までの間、この問題に関する23件の問題報告を受け取っており、2024年2月15日にサプライヤー(アイシン)はNHTSAにリコールを届け出ることとなりますが、その1か月後にスバルもこの問題を理由にリコールを実施することを決定した、というのが今までの流れです。
上述の通り問題報告は23件あるものの、保証の請求はすでに253件もあるといい、しかし幸いなことに現時点で負傷についての報告例はないもよう。
アイシン製センサーの問題はこれで3件目
なお、このアイシン製乗員検知センサーに関するリコールはこれで(北米では)3件目となり、ホンダが同じ問題にて過去に2回のリコールを実施済み。
一回目は2023年12月で、ホンダは助手席乗員のサイズを誤って分類する可能性があるアイシンのセンサーを巡って約110万台をリコールしていますが、さらに今年2月にも「センサーが想定外の動作を行う可能性がある」として2020年から2022年にかけて75万台の車をリコールすることに。
いずれの問題もコンデンサに起因していますが、となるとアイシンの供給先すべてにこの問題が生じる可能性も考えられ、今後問題が拡大することも考えられます。
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