| 「GR」「ランドクルーザー」両方のブランド価値を高めるには「GR ランドクルーザー」しかない |
生産台数に限りはあるが、それもまたブランド価値を高める一つの要素である
オーストラリアのカーメディア、Car Expertによると、トヨタは「よりハイパフォーマンスなSUVを求めている」とのこと。
ただ、これは「独立した車種として」ハイパフォーマンスSUVを投入したいという意味ではなく、現行SUVに「GR」バージョンをさらに追加したいという意味であり、現在の「GRスポーツ」版のヤリスクロス、ランドクルーザー、ハイラックスに加え、よりハードコアな「GR」としてのSUVを投入する意向だと報じられています。
なぜトヨタはSUVの「GR」モデルを欲するのか?
報道によるとGR(GAZOO Racingカンパニー)のプレジデント、高橋智也氏が以下のように語ったとされ、つまりはスポーツカーを選びたいものの”実際にはそれを選ぶことを許されない”人もいて、そういった人々のためにスポーツカー顔負けのSUV、つまり「M」や「AMG」ブランドのSUV的なクルマが必要ということになりそうです。
私の観点からすると、将来的には”GR”SUVが必要だ。家族がいるから、スペースが必要だからという理由でSUVしか使えない人もいます。 私たちのブランド(GR)を拡大するには、おそらくSUVが必要です。
なお、トヨタは相当数のSUVをラインアップしているメーカーであり、さらにピックアップトラックや本格オフローダーについてはかなりの強みを発揮するメーカーではありますが、よくよく考えると(GR Sport仕様は存在するものの)「GR」版のSUVは存在せず、なぜ今に至るまで投入していなかったのかがむしろナゾ。
しかしながら現時点で高橋智也プレジデントは「どのSUVを」GR仕様として発売するのかについては触れておらず、しかし「スペース」というキーワードを考慮するならば、ランドクルーザーのGRバージョンが登場する可能性が高いのかも。
もちろんランドクルーザーは生産台数が不足しているとう問題もあるものの、トヨタは「ランドクルーザー」をひとつのブランドにしたいという意向を持っていることを鑑みるに、「GR」SUV第一号はやはりランドクルーザーであるべきなのかもしれません。
参考までに、高橋智也氏は(トヨタ自動車の社長に就任した佐藤恒治氏にかわって)2023年4月にGRカンパニープレジデントへと就任した人物で(同時に”GAZOO Racingカンパニー”から”GRカンパニー”へと記載の変更がなされている)、トヨタ自動車には2002年に入社、その後オーリスの開発を経て2016年にスポーツ車両統括部へ異動し、さらにGRプロジェクト推進部部長、2022年にはGR車両開発部長を努めたという経歴を持っていて、おまけにスーパー耐久シリーズ用レーシングカーの開発経験も持っており、GRブランドの推進力となるには最適な人材なのかもしれません。
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