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中国BYDのハイパーカー「U9」は発想が違った!「3輪でも車体を水平に保って走ったり、ダンパーを伸縮させてダンスしたり、さらにはジャンプもできる」【動画】

2023/04/13

中国BYDのハイパーカー「U9」は発想が違った!「3輪でも車体を水平に保って走ったり、ダンパーを伸縮させてダンスしたり、さらにはジャンプもできる」【動画】

| たしかにこの「車体を水平に保つ」機能はパンクした際に有用ではあるが |

「ダンス」「ジャンプ」機能はコストが掛りそうな割に需要があるとは思えない

さて、テスラを抜くと宣言した中国の電動車メーカー「BYD」。

日本にも導入している普及価格帯のEVを販売する一方で高級ブランド「仰望(YangWang)」を立ち上げ、そこからは1,000馬力を超える出力を誇るハイパーSUV「U8」、そして同じく1,000馬力オーバーのハイパーカー「U9」を発売するとしています。※「U」とはアルティメット(Ultimate)のU

それぞれについてはすでにいくつかの情報が公開されているものの、今回U9について新しくリリースされたのが「Disus(ディーサス)」と呼ばれる独自のサスペンションそしてボディコントロールシステム。

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BYDはこの新型サスペンションを幅広いラインナップに採用予定

そして今回公開された動画を見てみると、まずはこうやってスムーズに走るU9が登場し・・・。

BYD-U9 (4)

ぐるっと旋回し・・・。

BYD-U9 (3)

180度ターンしたところを見ると「右側前輪を外した状態」で走行中。

つまりは「一輪がなくとも車体を完全に水平に保つことが可能」だとアピールしており、これは1960年代のシトロエンDSがハイドロニューマチック・サスペンションで実現した姿勢制御とよく似ています。

ただし3輪でもちゃんと曲がっているところを見ると、トルクベクタリングまでもあわせて可変制御している(4輪と3輪状態とでは異なる制御を行っている)ものと思われ、かつ車体が「しなって」歪んでいないところを見ると、かなり高いボディ剛性を持っているものと思われます。※パンクしても安全に走行できそうであり、有用性は無視できない。コストパフォーマンスについては不明ではあるが

BYD-U9 (2)

BYDはこのサスペンションについて「世界的に見ても最も先進的な車体制御システム」とアピールしており、今後様々なモデルに採用する計画も同時に公表済み。

BYD-U9 (10)

なお、このDisusには4つのシリーズがあり、まずはダンパーソレノイドバルブを制御して減衰力を調整するDisus-C(これがもっとも安価なシステムだと思われる)、次に最大150mmの車高調整が可能なエアサスペンションを採用したDisus-A、最後は「世界初のインテリジェント油圧ボディコントロールシステム」とBYDが自信を見せる”ダンパー、減衰調整バルブ、剛性調整バルブを(油圧にて)制御できる”Disus-P。

そして最後は最大で200mmの調整可能なトラベルを備え、4輪を同時に、または各輪を独立して持ち上げたり下げたりすることが可能な「Disus-X」。

これが一体何の役に立つのかは不明ではあるが

そして今回BYDはイベントにて実際にこのDisus-Xのデモンストレーションを行っており、これを装着したU9の車体を右に左へと傾けて”踊る”様子も披露することに。

BYD-U9 (9)

もちろん左右だけではなく前後、さらには各輪を個別に動作させることでもっと複雑な動きを行うことも可能です。

BYD-U9 (8)

そして驚くべきは「ジャンプ」が可能なことで、いったんぐっと車高を落とし・・・。

BYD-U9 (7)

4輪のダンパーを一気に伸び上がらせることで一気にジャンプ!

BYD-U9 (6)

驚くべきことに4輪すべてが数センチ浮いており、相当に素早いタイミングでダンパーを伸縮させていること(爆発的な勢いがないと、20センチのトラベルではここまで車体を浮かすことができない)、車体が傾かず4輪同時に真上に浮いているので非常に精度の高い動作を行っていること(4本のダンパーが同時に、そして同じように伸びる必要がある)、さらには”非常に重い”エレクトリックハイパーカーをこれだけ浮かせるからには、とんでもないパワーをこのダンパーが持っていることがわかります。

BYD-U9 (5)

BYDによると、このDisus-Xは30ヶ月以上、1000万kmを走行するという耐久テストを経ており、無線ソフトウェアアップデートで新機能を随時実装できるそうですが、正直言ってこの「ジャンプ」「ダンス」機能については(コストを考慮しても)これに魅力を感じる人がどれくらいいるのかはちょっと不明。

ただ、BYDはU8においてもタンクターンを披露しているので、こういったパフォーマンスについては中国市場において重要視されるのかもしれません。

そしてこのU8、U9ともにLEDを使用したアニメーション機能を有することが明らかになっていますが、同じく中国のHiPhi Zや・・・。

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参照:BYD Global(Twitter)

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