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「汚言症」はあっても「美言症」はない?なぜ病気はすべからくネガティブなのか

2017/12/11

機能が向上したり、美しくなったり、優しくなるような「病気」は存在しない?

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世の中には「汚言症」という不思議な病気があって、これは自分の意思とは無関係に汚い言葉や卑猥な言葉を発してしまう、というもの。
会話の中で発するというよりも突如ひとりごとのように口をついてでるもので、コントロールが難しいと言われていますね。

やはり健康な状態が最高の状態か

そこで思ったのがこの反対で「自分の意思とは無関係に美しい言葉を口にしてしまう”美言症(という言葉があるかどうか不明ですが)”はないのか、ということ。
例えば一人でいるときに「おお・・・なんと美しいことよ!」とか「華麗さここに極まれり」といったポジティブな言葉を口にしてしまう病ですが、これは聞いたことがありません。

もしくは、他人に対して攻撃的になる病気はあっても、他人に対して優しくなる病気もないのかもしれません。
見た目が醜くなる病気はあっても、見た目が美しくなる病気もなさそうですね(その意味ではフィリップ・K・ディックの”ゴールデン・マン”は視点が斬新だった)。

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そう考えると病気というのはすべてマイナスに働くものばかりで、心や体の機能が低下する、また悪化するものばかり(だから病気なのかもしれませんが)。
逆に知能が高くなる病気(漫画「おかゆネコ」や映画「フェノミナン」ではありましたが)や身体能力が向上する病気(100メートル5秒で走れるようになるとか)や視力が良くなる病気(2キロ先のものが見えるようになるとか)など、機能がプラスになるものは無さそうですね。

ただ「フェノミナン」のように、正常な身体機能と引き換えに異常な能力を手にすることのは現実にあるようで(事故が原因で見えるものが白黒になったかわりに遠くが見えるようになったなど)、しかし無条件に能力が向上する症状や病気というのはなさそうです。

そう考えると、人間の能力というのは「健康な状態」がその人の最高のもので、それ以上には成り得ないのではないか、と考えたりします。

なお下品な人がお酒に酔って「上品になる」ことも絶対にないと言われており、やはり心身ともに健康な状態が最高のパフォーマンスを発揮できるように人はできているのでしょうね。

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