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BMW M3(E30)のレストモッドがまたまた登場。排気量アップ+ターボで390馬力を発生し、デジタルメーターなど装備は一気に近代化

2019/04/15

| 一方でボディパネルにはカーボンを使用するなど軽量化にも配慮 |

ますます価値を上げている初代BMW M3。
初代M3(E30)はもともとレース用のホモロゲーション取得のために製造販売されたクルマで、今に至るまで歴代M3の中では唯一「レースをバックボーンに生まれたクルマ」。

そして今回、イギリスのチューナー「レダックス(Redux)」が30台のみ限定でM3のレストア+カスタム=レストモッドを行い、その第一号車が公開されることに。※価格は不明だがけっこう高そう

エンジン、トランスミッションにはいくつかの選択肢がある

このRedux M3に使用されるエンジンは、排気量をもとの2.3リッターから2.5リッターにボアアップし、そこにターボを装着(自然吸気エンジン版もオーダーできる)。

これによって出力は390馬力となり、ボディにもそれを受け止めるべくロールケージが張り巡らされます。

トランスミッションは6速マニュアルで、そのほかに5速までがクロスしているサーキット対応レシオを持つトランスミッションも選択可。
ただしいずれの場合もLSDが装着され、強力なトラクションを発生するようですね。

シフトノブはゴルフボール状。
昔のマニュアル・トランスミッション車は「シフトノブを交換して楽しむ」ということができたものの、それはもう「今は昔」となってしまいましたね。

そして足回りには3ウェイ調整式ダンパーが装着され、ブレーキシステムはAPレーシング製に(フロントは6ピストン、リアは4ピストン)。
さらにはカーボンセラミックディスクもオプションで用意している、とのこと。

インテリアは「ゴージャス」とも呼べるレベルであり、ブルーのアルカンタラをベースにブラウンのレザーをあしらい、そしてメーターは液晶へと変更済み。
シートはレカロ製、そしてブルーのハーネス付きですね。

見たところペダルやステアリングホイールのボスもレース用のようで、相当にスパルタンなクルマだと言えそうです。

E30 M3は上述の通り、これまでのM3ヒストリーの中でも唯一「レース(グループA)のホモロゲーション獲得用」に作られた車。
これ以降のM3は「Mディビジョンによって作られた3シリーズのバリエーションの一つ」となりますが、E30だけはその素性が異なる、ということですね。

E30 M3は広げられたトレッドに対応するためのブリスターフェンダーや、空力を考慮したロングルーフなどが特徴で、多くのボディパネルを専用に作り直しているため、元の3シリーズと共通するパネルはボンネットとルーフの一部のみ。

E30世代のM3は1985年に登場し、エンジンは2.3L4気筒(M1に搭載された3.5リッター6気筒の2気筒分をカットしたのでハンパな排気量に)、トランスミッションは5速MT。
「カブリオレ」「エボリューション」「エボリューション2」「スポーツエボリューション」等様々なバリエーションを持つに至り、1995年まで生産されています。

そしてこれまではこの「E30 M3」は比較的価格が安く、改造用ベースとしても人気があったために数々のチューナーや個人がレストモッドを行っていますが、それらの中でも今回のレダックスが手がけた車両はなかなかに秀逸。

ヘッドライトは「プロジェクター」に改められているものの、ほかの部分同様に外観上のカスタムは最小限に留められており、ノーマルへの敬意が感じられますね。

一方でインテリアは質の高い仕上げがなされており、コレクション用としても大きな価値を持ちそうです。

なお、E30 M3については、先日「工場から出荷された状態」のベアシャーシが売りに出されたことも。

そして内装カスタムで知られるVilnerもE30 M3(エボリューション2)をカスタムし、披露したことがありますね。

そしておそらく今後、E30 M3はどんどん値を上げ、いずれは空冷ポルシェのように「手が届かない」ところにまで達してしまうのかもしれません。

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