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やはり自社単独では無理だった?トヨタが電動航空機製造会社に出資し「空飛ぶクルマ」事業へ本格的に乗り出すと発表

2020/01/16

| 事実上、電動垂直離着陸機を開発するJoly Aviationを子会社化したと考えていい |

トヨタが航空事業への参入を目指し、電動垂直離着陸機(eVTOL)開発・実用化を進めるJoby Aviationへと投資を行い協業を進めてゆくと発表。

出資額は3.9億ドル(約435億円)、そして出資だけではなくJoby Aviation社に対して「トヨタが自動車事業で培った強み」を提供することで空のモビリティ事業への参入を検討する、としています。※同社に対する出資者としてはトヨタが最も大きく、トヨタの友山茂樹副社長がJoby Aviation社の取締役にも就任

なお、トヨタ/レクサスは「総合モビリティブランド」への変革を目指しており、レクサスブランドからは「ヨット(LY650)」を発表し、「次は空」というコメントも。

レクサスが高級ヨット「LY650」発売。”ラグジュアリーライフスタイルブランドを目指す”と発表し、今後はクルマ意外も積極展開の意向

どこへ行くレクサス!高級ヨットを発売した後、「次は空だ。陸海空を制覇する」。航空宇宙産業部門を持つスバルと提携しジェット機を発売?

トヨタはすでに「空飛ぶクルマ」を試作している

実際のところトヨタは「空飛ぶクルマ」に対しては強い興味を持っており、ちょっと前にはこれまで社内の有志が集まって進めていた「空飛ぶクルマ」プロジェクトに正式にGOサインを出しています。
ただ、これはまだまだ「開始したばかり」でもあり、現段階では「浮く」ことも難しいようですね。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は toyota.jpg です

トヨタ「2020年に空飛ぶ車の実用化を目指す」→現実では試作車が飛ぶ前にクラッシュ

さらにトヨタはいくつか「空飛ぶクルマ」の冠する特許を出願していて、やはり真剣にこれを進めていたこともわかります。

トヨタが「空飛ぶクルマ」の特許を出願。4つの車輪で走行し、ドローン状に変形することで飛行形態へ

ただ、現実はときに残酷で、おそらくトヨタは「自社で開発するのは無理」だと悟り、ここで今回の協業となったのかもしれません。
しかしこれはまさに「英断」といえるもので、これがホンダだったら「いや何としてでも自社で実現する」ということになり、多額の費用を突っ込んでできあがったものが「時代遅れで将来性も実用性もない」つまりガラパゴス的なものになってしまいそう。

先端技術おいては、「自社単独で」開発を進めると開発速度が遅く(他社に先を越される)、かつコストも膨大なものとなり、結局は競争力を失ってしまうことにもなりかねず、であれば「どこかノウハウのあるところに乗っかる」というのが賢い考え方だとも考えています。

そして、これまでのトヨタだと「プライドが邪魔して」こういった協業については敬遠する傾向にあったと認識していますが、豊田章男社長の代になってからは「会社の成長、社会への貢献」を第一に考えて妙なプライドを捨て、最善の選択を行っているようにも見えますね(スープラをBMWと共同開発するという考え方も豊田章男社長ならでは)。

そしてトヨタ自動車社長、豊田章男氏のコメントは下記の通り。

トヨタは、自動車事業に加え、今回、Jobyという力強いパートナーとともに、新たに“空”のモビリティ事業にチャレンジします。空のモビリティは、未来のモビリティ社会における人々の移動と生活を大きく変革する可能性を秘めており、空のモビリティの実用化はトヨタ創業以来の夢でもあります。今回の協業により、陸だけでなく空にも、移動の自由と楽しさをお届けするモビリティの実現に貢献できることを嬉しく思います。

加えて、eVTOLについては以下のように解説し、可能性について述べています。

eVTOLは、短距離・多頻度運航用に設計されており、都市圏にて通勤者や出張者、旅行者によるオンデマンド利用が見込まれる空飛ぶタクシー市場のニーズに適しています。また、ヘリコプター、ドローン、小型飛行機の要素をもち、信頼性、環境性(ゼロ・エミッション)、巡行速度、静粛性などに優れています。運用コスト、メンテナンスコストも低く抑えることができ、強化された安全機能も備えています。機体の詳細及び生産計画など協業の具体的な取り組み内容については追って公表予定です。

VIA:TOYOTA

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