| どのブランドがどのグループに? |
しばらく前に進んでいた自動車業界の再編。
有名なところではフォルクスワーゲンがベントレーやランボルギーニ、ポルシェを買収したりというところですが、ここで各自動車メーカーが現在どのブランドを保有しているのかを見て見ましょう。
ぼくは自分自身でもおおよその関係を把握していたと考えていたものの、いざこうやって事実を並べると「意外と知らなかった」ことも見えてきます。
意外とバイクを持つ会社は少ない
BMWグループ
BMWは比較的「BMW」という自社ブランドに特化し、あまり他の会社を買うことに興味を示さないメーカー(業容拡大というよりも技術取得のために会社を買うことが多い)。
かつてはランドローバーを保有していたこと、ベントレーも短期間保有していたことでも知られます。
MINI(ミニ)
RollsRoyce(ロールスロイス)
BMWモトラッド(バイク)
ダイムラー
メルセデス・ベンツを中核にしたグループで、2007年に社名変更により「ダイムラー」に。
「ふそう」も今はダイムラー傘下にあるようですね。
「スクールバス・カンパニー」があるのも意外。
Smart(スマート)
Mercedes-Benz Trucks
Freightliner、semi truck producer
Fuso(ふそう)、commercial truck company
Western Star、semi truck maker
Bharatbenz、commercial vehicle company from India
Mercedes-Benz Vans(メルセデス・ベンツ・バン)
Mercedes-Benz Buses(メルセデス・ベンツ・バス)
Setra、bus maker
Thomas Built、school bus company
GM(ゼネラルモーターズ)
米国ビッグ3の一角をなすGM。
GMというブランドはなく、多様なブランドで構成されたグループであることがわかります。
意外や中国の自動車メーカーも保有。
Buick(ビュイック)
Cadillac(キャデラック)
Chevrolet(シボレー)
GMC
Holden(ホールデン。オーストラリアのみ)
Jiefang(中国)
Wuling(中国)
FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)
以前はフェラーリも保有していたものの、現在はフェラーリを上場させたのちに株式を売却して分離させていますね。
GMは「アメリカと中国」という感じですが、FCAは「アメリカとイタリア」というイメージです。
Dodge(ダッジ)
Jeep(ジープ)
Ram(ラム)
Fiat(フィアット)
Alfa Romeo(アルファロメオ)
Fiat Professional(フィアット・プロフェッショナル)
Lancia(ランチア)
Maserati(マセラティ)
フォード
こちらもビッグ3の一角ではあるものの、まさかの「2ブランドのみ」。
以前はマツダやアストンマーティン、ジャガー・ランドローバー、ボルボの株式を保有していましたが、マツダの株式はマツダへ、アストンマーティンはクウェートの投資グループへ、ジャガー・ランドローバーはインドのタタへ、ボルボは中国の吉利汽車(正確には持ち株会社の浙江吉利控股集団)へと売却しています。
それによってスリム化がなされていて、「フォードブランドに集中する」ということなのでしょうね。
Lincoln(リンカーン)
ヒュンダイ
同じく韓国のキアを傘下に収め、新しく「ジェネシス」の展開もスタートさせているものの、他国の自動車メーカーを買うことにはあまり興味がないようですね。
Kia(キア)
Genesis(ジェネシス)
グループPSA
これはプジョー・シトロエンを傘下に収めるグループで、主に小型車を中心に展開中。
Citroën(シトロエン)
DS
Opel(オペル)
Vauxhall(ヴォグゾール)
ルノー・日産アライアンス
最近三菱を吸収したばかりのルノー・日産。
相当数のブランドを保有することになり、規模でフォルクスワーゲン・アウディグループを抜く日も近そう。
なお、ダイムラーと提携関係にあることでも知られます。
「ラーダ」がここに属していた、というのは初めて知りました。
Nissan(日産)
Mitsubishi(三菱)
Dacia(ダチア)
Alpine(アルピーヌ)
Infiniti(インフィニティ)
Datsun(ダットサン)
Lada(ラーダ)
Renault-Samsung(ルノー・サムスン。韓国のみ)
Venucia(中国)
TATA(タタ)
ジャガー・ランドローバーを取得したことで有名になったインドのタタ。
「世界一安い車」を作ることでも知られますが、その経営手腕はたしかなもので、タタ移行後のジャガー・ランドローバーの復活は周知の通り。
Jaguar(ジャガー)
Tata Daewoo Commercial Vehicle Company
フォルクスワーゲングループ
現在のところ世界最大規模を誇る自動車グループ。
程価格帯の車から高級車、スーパースポーツ、商用車まで揃えます。
Audi(アウディ)
Bentley(ベントレー)
Bugatti(ブガッティ)
Lamborghini(ランボルギーニ)
Porsche(ポルシェ)
SEAT(セアト)
Skoda(シュコダ)
MAN(マン)
Scania(スカニア)
Volkswagen Commercial Vehicles
Ducati(ドゥカティ)
吉利汽車
ボルボやロータスを取得したことで名を挙げた中国の吉利汽車。
いまのところ傘下に入ったボルボ、ロータスとも好調であり、新ブランドも快調な滑り出しを見せていますね。
Geely Auto(ジーリー)
Volvo(ボルボ)
Lotus(ロータス)
Proton(プロトン)
London EV Company (ロンドンタクシー)
Polestar(ポールスター)
Lynk & Co
Yuan Cheng Auto(中国の商用車)
Terrafugia(空飛ぶ車の会社)
そのほか日本の自動車メーカーは基本的に「独立」。
マツダやスズキは上述の通り自社の株式を買い戻して純血に戻り、トヨタはレクサスブランドとダイハツを有し、ホンダはアキュラを持つものの他自動車メーカーとの提携はなく、スバルも純血。
フェラーリ、マクラーレンについては現在「独立系」ではあるものの、フェラーリをコントロールするのはその株式の多くを持つFCAそしてフィアット創業者一族で、マクラーレンの場合は中東の投資グループとなっています。