| マクラーレン・セナ北米納車第一号は大富豪にしてコレクターのもとへ |
マクラーレン・セナの北米第一号車が公開に。
これはニューヨーク在住のマイケル・フックス氏へと届けられたものですが、マクラーレンのカスタム部門「MSO=マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ」にてとことんカスタムされたもの。
ボディはすべてカーボンの織り目が見える「エクスポーズド・カーボン」で、その上から「フックス・グリーン」へとクリアペイント。
カーボン製のパネルは全部で67個に及ぶそうで、これらを製造するには1000時間を要した、と公表されています。
なお「”フックス”グリーン」と呼ばれるのは、納車を受けるオーナーの名が「マイケル・フックス」だから。
内外装は「フックス・グリーン」
外装に合わせて内装も「フックス・グリーン」。
カーボン製の中空シート、ダッシュボード、ステアリングホイール、オーバーヘッドコンソール、ルームミラー、そしてセナ特有の「ドアダンパー」までもがフックスグリーン。
一方でレザーはホワイト、そしてヘッドレストには「MSO」のロゴ。
北米仕様なので、フロントサイドにはオレンジ、リアにはレッドのマーカーつき。
現時点では悪名高き「5マイルバンパー」は未装着ですが、ナンバー取得時には装着が必要になるのかも。
とにかく美しいクリアグリーン仕上げのカーボンファイバー。
なおホイール(センターロック)のレッド/ブルー、ホイールのポリッシュ仕上げもこの個体特有のカスタム、とのこと。
グリーンに対してアクセントやコントラストカラーがないのも特徴。
マイケル・フックスとは何者?
マイケル・フックス氏はアメリカの億万長者で、「低反発マット事業」で成功して財を成したと言われます。
これまでにも様々なクルマの納車が報じられていますが、過去には多くのロールスロイスを購入したことでも有名。
同氏のカスタム傾向として、「内装ホワイト」「使用する色の数が少ない」「低コントラストを好む」「同系色でまとめる」ということがあり、このロールスロイスの場合、ソフトトップ(幌)もブルー。
こちらのロールスロイス・レイスは珍しく使用されるカラーが「ツートン」。
しかしコントラストを抑えているのは共通する特徴です。
なお内装もボディカラーと同様のカラーリングが再現され、内外装を統一するのもマイケル・フックス氏の特徴。
こちらのロールスロイスはちょっと前に購入されたもの。
珍しくコントラストのある幌を選んでいますが、内装はボディカラーと同じ「イエロー」。
このロールスロイスはトップのカラーもボディ同色に。
内装はホワイト、ホイールはクローム(もしくはポリッシュ)で、ホイールについては光沢があるシルバーを好むようですね。
これは昨年納車を受けたロールスロイス。
内装はホワイト、ソフトトップもやはりボディカラー同色。
そして驚くべきはロールスロイスと同じボディカラーのマクラーレン720Sも同時納車。
もちろんロールスロイスとマクラーレンは別会社ですが、両社で同じカラーを再現するため、ロールスロイスとマクラーレンとが連絡を取り合ったとされ、それだけマイケル・フックス氏の影響力の大きさがわかります。
なお、同氏は「たんまりお金をかけて」クルマを購入し、そのクルマをこうやって披露し、そしてチャリティにも熱心で(人格に優れると言われる)、転売手目的での購入もせずにずっとクルマを保管しており、メーカーとしては「もっともありがたい」客なのでしょうね。
ちなみに本人はこんな人。
このコレクションは「ごく一部」で、とんでもない数のクルマを保有している、と言われます。
もちろんフェラーリにとっても重要な顧客のひとりで、ラ・フェラーリ、ラ・フェラーリ・アペルタも所有(アメリカの億万長者の特徴のひとつでもありますが、普通のオッサンに見える)。
全体的にシックで上品なカラーを好むようで、インテリアカラーは共通してベージュやホワイト。
こういった趣味の良さは氏の人格をあらわしているとも言えそうですが、同様の理由からか、過激なルックスのクルマや、攻撃的なカラーリングのクルマは好まないようですね。