| こう見えて実はレプリカ |
約900万円にてランボルギーニ・ディアブロ6.0のレプリカが販売中。
正直どう見ても本物にしか見えないクオリティで、その出来栄えには驚かされるばかりです。
なお、ディアブロ6.0は2000年に発売された「ディアブロ最終モデル(厳密に言うと”ディアブロSE”が最後)」。
ディアブロ自体は、ランボルギーニがクライスラー傘下にあった頃に発売されたフラッグシップモデルでカウンタックの後継モデルにあたり、デザインはカウンタックと同じマルチェロ・ガンディーニ。
ただしクライスラーは(アメリカの会社らしく)丸っこいデザインが好きだったのでガンディーニのシャープなデザインを修正して1990年に発売しています。
その後ランボルギーニは1998-1999年頃にディアブロのモデルチェンジを計画し、ザガートに「ディアブロ後継」のデザインを依頼して出来上がったのが「スーパーディアブロ」こと”カント”。
ディアブロ6.0の生産はわずか2年
しかしながらランボルギーニは1999年にフォルクスワーゲングループに買収されることになり、そこでグループ総帥、フェルディナント・ピエヒ氏が「カント」のデザインを見たときに「これは発売してはならぬ」として発売直前まで行きながらもお蔵入りに。
↓こちらがランボルギーニ・カント
それでも「モデルチェンジのタイミングが近づいており」、なんとかしないとということで、当時ランボルギーニのデザイナーであったルク・ドンカーヴォルケ氏が「ガンディーニの初期デザイン風」つまり本来あるべきディアブロの姿をイメージしてデザインしたのが「ディアブロ6.0」。
その後2001年には後継モデルの「ムルシエラゴ」にバトンタッチすることになり、つまり「ディアブロ6.0」「ディアブロ6.0SE」の販売はわずか2000年と2001年で、販売台数はあわせてもわずか377台と記録されています。
つまりは「相当に希少なディアブロ」ということになりますが、レプリカの対象としてディアブロ6.0を選んだのは「なかなかいい選択」かもしれません。
それではレプリカを見てみよう
レプリカのシャシーはオリジナルで、パイプフレームにスチールを張り合わせたもの。
けっこう真剣に作ってあるようで、サスペンションはダブルウィッシュボーンです。
パワステ関連、ブレーキはシボレー・コルベットから移植している、とのこと。
エンジンはコルベットのV8ですが、V12風のカバーが装着。
ボディはファイバーグラス製で、フードの裏側などにはレプリカっぽさが見えるものの、かなり精度が高いように見えます。
本物のエンジンはこちら。
コーションプレートまで再現していることがわかりますね。
テールランプやエンブレム類はおそらく本物。
どう見てもレプリカには見えない、と思います。
こちらは本物。
本物のほうがレプリカのように見える・・・。
マジかよこれ・・・。というレベルの仕上がり。
こちらは本物。
インテリアも相当に高いクオリティ。
本物の内装はこちら。
ブレーキは数少ない「見てわかる相違点」ですが、ちゃんと「Lamborghini」レター入り。
販売されている価格は約900万円ですが、制作にかかった時間は200時間、パーツ代だけで1100万円、すべての費用をあわせると制作費は3900万円、とのこと。