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ポルシェのスポーツカーは70年でこう進化した(空冷編)。1948年のポルシェ356はわずか35馬力、0-100キロ加速は23秒だった

2018/08/20

| ポルシェ911のエンジンはこう進化した |

ポルシェがその70周年記念コンテンツのひとつとして、スポーツカーの軌跡を公開していますが、今回はその「エンジン」について見てみましょう。

ポルシェ911とえば「フラットシックス」ですが、その馬力向上には目を見張るものも。
ただ、ポルシェは「燃費向上のない馬力アップはしない」ことも掲げており、現在のポルシェ911に搭載されるエンジンは「これまでのポルシェの経験と技術がみっちり」詰まったものであることもわかります。

ポルシェ356は1.1リッター、35馬力から始まった

ここでポルシェ各モデルのエンジン、パフォーマンスを見てみましょう。
356(1948年)はわずか35馬力、0-100キロ加速は23秒、最高速は135km/h。
空冷最後の993(1993年)だと285馬力、5.6秒、275km/hにまで達しています。

1948年 ポルシェ356

「最初のポルシェ」であるポルシェ356に搭載されるエンジンは6気筒ではなく「水平対向4気筒」。
出力はわずか35馬力ですが、軽量なボディを活かして最高速は135km/hという性能を誇ります。

1962年ポルシェ356

こちらも水平対向4気筒ですが、4カム仕様となり、出力は130馬力へ(排気量は2リッターなので、出力はリッターあたり65馬力というハイスペック)。
「傑作」エンジンのひとつに数えられる名機です。
最高速度は1962年の時点でなんと200km/h。

1963年 ポルシェ911

356から911へとスイッチするにあたり、エンジンは「水平対向6気筒」へ(2リッター130馬力)。
設計はあの「ハンス・メツガー」です。

1973年 ポルシェ911(901Gシリーズ)

世代が変わり、エンジンの排気量は2000ccから一気に2700ccへ。
出力は150馬力に向上しています。

1974年 ポルシェ911ターボ(930)

ここで登場するのがエポックメイキングな「水平対向6気筒”ターボ”」。
排気量は3リッターで、これをターボで加給することで出力は260馬力へ(1977年には3.3リッター化され、300馬力に)。※日本だと1989年にようやく日産GT-R、フェアレディZが自主規制ギリギリの280馬力に到達
最高速度も時速210キロから一気に250キロにまで向上しています。

なお、この時代で他にターボエンジンを持つのはBMW 2002ターボのみだった、とのこと。

1980年 ポルシェ911(930)

こちらは標準モデル用の「自然吸気」フラットシックス。
排気量は3リッター、出力は150馬力から204馬力へと向上し、大きく運動性能が向上することに。

1986年 ポルシェ959

これもまたエポックメイキングなモデルであるポルシェ959。
エンジンは2.9リッターで、これをツインターボで加給し、なんと「450馬力」を発生します。
4WDによるトラクションも凄まじく、0-100キロ加速は4秒の壁を破って3.9秒。

1988年 ポルシェ911(964)

排気量は3.6リッターへと拡大し、出力は250馬力へ。
デュアルイグニッションを採用し、徐々に近代化へと向かいます。

1993年 ポルシェ911(993)

空冷最後となる世代「タイプ993」。
排気量は3.6リッターのままで、しかし出力は272馬力へ。
1995年には可変吸気機構「バリオラム」が与えられて285馬力へと増強されています。

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