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普及すれば革命?マクラーレンF1設計者が提唱する「これまでより50%も軽い車体設計技術」、iStream SuperLight

2018/09/19

| 自動車業界における革命?”iストリーム・スーパーライト” |

マクラーレンF1の設計で名を知られるゴードン・マレー氏が自身の会社、「ゴードン・マレー・デザイン(Gordon Murray Design)」より、”自動車の製造方法にパラダイムシフトを引きおこす”新構造を発表。

これはすでに発表されていた「iStream」を更に進化させた「iStream Super Light」と呼ばれるもので、従来の金属製プラットフォームに比較すると重量が半分となり、静粛性に優れ、コストも安く、強度も高いという夢のような車体構造です。

カーボン使用なるもコストは「安い」

構造としてはスチールのパイプにカーボンファイバーを組み合わせたものですが、カーボンを使用しているにもかかわらず「安価」とのこと(通常の金属製プラットフォームと比べてどうなのか、はわからない)。

さらにこの構造はマイクロカーからコンパクトカー、スポーツカー、商用車にまでも展開でき、設計コストも大幅に削減できる、とされています。

ゴードン・マレー氏は上述の通り「マクラーレンF1」にて一気に知名度を向上させているものの、けしてレーシングカーのみに特化した人物ではなく、ときにはコンパクトなシティカーの設計をしたり、と「自動車の可能性」を追求する人物。
だからこそ、こういった「生産性」にまで踏み込んだ提案ができるのでしょうね(当時の技術レベルのせいか、マクラーレンF1の生産性が良くなかったのは皮肉なことではありますが)。

なお同氏は新たに「ゴードン・マレー・オートモーティブ(Gordon Murray Automotive)」を設立し、そこから自身のフルネームである「イアン・ゴードン・マレー」の頭文字であるIGMを名称に用いたスーパーカーを発表する、とも公開しています。

ゴードン・マレーが新会社設立。「マクラーレンF1がそうだったように、新たな指標となる車を発売」

同時に「iStream Super Lightシート」も発表

今回の「iStream Super Light ボディ」に加え、ゴードン・マレー氏は同様の考え方を用いたシートも今回発表。
やはりスチール製のフレームに、カーボン製もしくはグラスファイバー製の構造材を組み合わせることで「通常のシートよりも30%軽量な」シートで、自動車のみならず鉄道や航空機に対しても有用だ、と述べています。

見る限り非常に有用な構造のように思えますが、仮にこれを(車体のほうのiStream Superlightともども)自動車メーカーが導入するとなると、従来の設計システムや製造機器すべてを入れ替える必要があり、そもそもの車体設計段階から大幅な見直しが必要となる可能性も。

よってこれを導入するとなると「慎重」にならざるを得ず、この段階で導入に踏み切るのは新興自動車メーカーくらいかも。
実際に「新生TVR」が発表したグリフィスにはこれが用いられていると思われますが、発表以降まったくその話を聞かず、生産されているのか、納車されているのかどうかも不明です。

普及にあたって、もっとも手っ取り早いのは、これを使用したクルマが世に出てその性能を証明することだと思いますが、それもまだまだ先になるのかもしれません。

VIA:Gordn Murray Design

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