グレーにブラックはやっぱりカッコイイ
マクラーレンのカスタム部門、「MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)」が600LTスパイダーをカスタムしジュネーブ・モーターショーに展示する、と発表。
この600LTスパイダーはショーのためのワンオフとなり、ボディカラーは「ダブ・グレー」に「ネピア・ホワイト」のアクセント。
なお、「ダブ(DOVE)」は「鳩」の意味ですが、「なるほど」とうなずける色合いですね。
ちなみにこういった「グレー」は2015年辺りから欧州にて流行中ではあるものの、日本ではイマイチ流行らず(ホンダ・アコードや日産キューブ/エクストレイルには設定があった)、グレー推進派のぼくとしてはちょっと寂しく思います。
アクセントカラーの「ネピア・グリーン」はMSOでしか選べない
なお、このネピア・グリーン(Nepier Green)はマクラーレン675LT発表の際に設定されたボディカラーで、しかし「MSO」でしか選択できないカラー。
蛍光っぽい鮮やかな色味を持ち、ランボルギーニの「ヴェルデ・スキャンダル」、ポルシェの「アシッド・グリーン」のような感じですね。
そして今回のマクラーレン600LTスパイダーについてはフロントスプリッター、ブレーキキャリパー、サイドのライン、サイドウイング、リアディフューザーにネピアグリーンが採用されています。
マクラーレンによると「およそ半分の600LTクーペの注文者がMSOを選択している」と語っており、600LTスパイダーでは更にその比率を高めるべくジュネーブ・モーターショーにカスタム例としてこの個体を展示するようですね。
なお、マクラーレンはスーパーカーメーカーの中では「かなり以前から」こういったカスタムを重視しており、マメにカスタム例を披露。
こういったカスタム例がないと顧客は「マクラーレンがないができるのかわからない」ためにMSOを積極活用しようとは思わず、しかしこういったサンプルを提示すればやはりカスタムの依頼が増えるのだと思われます。
そしてこういったメーカー純正カスタムを促進する狙いは「一台あたりの利益増加」。
スーパーカーはそうそう台数が出るセグメントではなく、もし飛ぶように売れたとしても希少性の維持という観点から台数を「制限」することに(フェラーリはもちろん台数を厳しく制限し、ランボルギーニ、マクラーレンもこれに続く意向)。
となると「より少ない台数で、いかに利益を稼ぐか」ということが至上命題となり、そこでこういった「メーカー純正カスタム」の出番となるわけですね。
そして今回のマクラーレン600LTスパイダーには、ペイントのほか、フロントルーバーの「ヴィジュアルカーボンファイバー」含む大量のカーボンパーツが装着されており、リトラクタブルハードトップも「カーボンブラック」に。
さらにはグロスブラック仕上げの10スポークウルトラライトホイールが装着されています。
マクラーレン600LT”MSO”のインテリアはこうなっている
そしてもちろん内装に至ってもMSOの手が入り、「セナ」で初採用となったスーパーライト・カーボンファイバーシートを装着し、そのヘッドレストには「600LT」のロゴ。
インテリアのあちこちには「MSO」ロゴ。
もちろんこれらロゴは自分の好きな文字に入れ替えが可能だと思われます。
こちらにも「600LT by MSO」のプレート。
ちなみにマクラーレンは「ランボルギーニ・アヴェンタドール/ウラカンには標準装備されない」カップホルダーが備わります(羨ましい)。
そのほか「テレメトリー」システムも装着されているようですね。
ステアリングホイールはアルカンターラ薪え、12時位置にはネピアグリーンのライン入り。
マクラーレン600LTスパイダーは「570Sスパイダー」をベースとしたハードコアモデルで、軽量化とエアロダイナミクスの向上、ハンドリング向上が徹底的に追求されたモデル。
そのため570Sスパイダーよりも100キロ程度軽くなっているという驚きのダイエットを実現していますが、これによって0−100キロ加速は2.8秒、最高速度は324km/hへ。
日本での価格は32,268,000円で、「期間限定」受注モデルという位置づけです。