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ポルシェがパナメーラをベースに928後継の「2ドアGT」そして「2ドアオープン」を発売とのウワサ。カイエンクーペに続きニッチ市場へ参入か

2019/04/27

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ポルシェがパナメーラの2ドアそしてオープンモデルをリリースする、というウワサ。
これは英国Autocarが報じたもので、事実上の「928」後継となる模様。

928は1977年から1995年の間に製造したGTカーですが、ポルシェとしては911に変わる主力に育てようとして企画されたクルマです。

パナメーラ2ドアの名称は「929」?

なお、ポルシェ928はフロントにV8エンジンを搭載し、トランスミッションは後方に位置する「トランスアクスル」レイアウトを採用。
さらにはここ最近の流行である”4輪操舵”のルーツとも言える「ヴァイザッハ・アクスル」を持つことで知られますが、製造期間が長いことからも分かる通り、けっこう人気のあったモデルでもありますね。

そして今回ウワサの出たパナメーラの2ドア版ですが、これはパナメーラと多くを共有。
プラットフォームはパナメーラに使用されているMLB Evoを短縮したものを使用する、と言われます。

なお名称については「パナメーラ」ではなく「929」を名乗るとも言われるものの、これは今のところ不明。
ポルシェは「718」の名称を復活させたことでもわかるとおり、過去のネームをそのまま使用する戦略を採用しており、となると「928」の名称を採用する可能性もありそうです。

パナメーラはトランスアクスルレイアウトではない

ただ、一つ大きな問題があるとすれば、パナメーラは「トランスミッションがフロント」にあるということで、トランスアクスルレイアウトではない、ということ。
これは非常に重要な問題で、トランスアクスルでなければ928を名乗ることは許されない、とぼくは考えているほど。※ポルシェは、ポルシェミュージアムにて「トランスアクスル特集」を組んだことがあり、つまりトランスアクスルはポルシェのひとつの矜持でもあると思われる

ポルシェはかねてより924など「FR」を登場させるにあたってトランスアクスルにこだわり、そのレイアウトは後の944、968、928でも継続していますが、そのメリットとは「重量配分に優れる」。
フロントに重いエンジンを積む一方、リアにトランスミッションを搭載すれば重量物を分散できるということになります。

デメリットとしては後席スペースに余裕がなくなること、エンジンの出力がトランスミッションで減速されることなくプロペラシャフトを介してリアに伝えられるので非常に高い精度(コスト)が要求されること、後席がトランスミッションの上に位置するために騒音や振動があること、後席スペースが狭くなること。

それでもトランスアクスルを採用するFRは「走りを重視している」と言ってよく、たとえばアストンマーティンやフェラーリ、マセラティは基本的にトランスアクスル。
そのほかシボレー・コルベットやアルファロメオ・ジュリア/ステルヴィオ、メルセデスAMG GTもトランスアクスルで、こうやって見るとやはりコストを掛けてこだわったクルマに多い方式出ることがわかりますね。

ポルシェはニッチマーケットに移行

なお、ポルシェはこれまで「スポーツカー」「SUV」「サルーン」という王道を走ってきたものの、それぞれで一定のシェアを獲得しており、ここから利益を伸ばすにはそこから外れる必要があるわけですね。

そこでまずはパナメーラのワゴンモデル「スポーツツーリスモ」を発売し、その後にカイエン・クーペを発売。
そして今度は2ドアGT、さらにオープンGTということになりますが、しっかりとした優先順位をつけてビジネスを展開してきたということになります。

ちなみにポルシェはかつて「928」においてもワゴンを作っていたことがあり、昔から色々と試行錯誤を繰り返していたことがわかりますね。

そして色々なカードを用意しておき、社会的事情、財政状態、生産設備など条件が揃ったときにその「カードを切る」準備が常にできている会社だと考えて良さそうです。

VIA: Autocar

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