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新型スープラはカタログ値340馬力のところ、実際は400馬力くらい出ていた!「逆トヨタ馬力」を持つトヨタ車がついに登場

2019/05/22

| パワーチェックにて345PSを記録。これはエンジン単体だと400馬力前後に相当 |

現在新型トヨタ・スープラは各メディアによって絶賛テスト中ですが、
Car And Driver 誌が新型スープラのパワーチェックを敢行。

これによると、カタログ値335HP(340PS)のところ、シャシーダイナモ上では339HP(345PS)を記録。
なんだカタログ値よりもちょっと上なだけじゃない、ということにもなりそうですが、実はこの数値をマークしたのは「かなりすごい」こと。

カタログ値をそのまま信じてはいけないワケ

というのも、クルマのカタログに表示される「出力」については、シャシーダイナモで計測したパワーではなく、「エンジン単体で」計測した数値だから。
つまりエンジン単体ということは、そこから先のトランスミッションやプロペラシャフト、もちろんタイヤやホイールという「重量や摩擦でパワーを食う」パーツが装着されていない、ということを意味します。

なお、「エンジン単体」については、日本のJIS規格だと「エンジンに補機類を装着した状態」だと定義していて、これはエンジンにラジエターと冷却水の循環に関する装置、排気管(エキゾーストシステム)、エアクリーナーなどを装着した状態。

つまり上述のように「そこから先」、つまりトランスミッションやドライブシャフト、ホイール等は装着されていないステータスでの計測ということですね。

よって、各メーカーの公表する「カタログ値(公称値)」よりも実際にシャシダイで計測した数字が低くあるのが当然であり、これを逆に「上回る」のは極めて異例。

エンジンパワーは各コンポーネントによって必ず「食われる」

なお、FRだと、上で示したような「トランスミッション以下」のコンポーネント、パーツによってロスされるのは10%~15%だとされるので、カタログ値が340PSだとすると、計測結果が289PS~306PSあたりとなるのが妥当です。※4WDだと20%~25%のロスがあると言われる

逆に考えると、345PSを記録したということは、10%~15%のロスがあったと想定した場合、エンジン単体では383PS~405PSを発生している、とも考えて良さそう。

これまでに公開された「実測値」の一例はこんな感じですが、一般にマクラーレン、BMWは「カタログ値を低く見積もっている」ことが多いようですね。

マクラーレン600LT・・・カタログ値600馬力に対して574馬力、ロスは4.3% 。ロス15%で逆算すると、660馬力くらい発生している

フォードGT・・・カタログ値647馬力に対して実測値525馬力、ロス19%

アルファロメオ・ジュリア・クワドリフォリオ(FR)・・・カタログ値510馬力/実測392馬力、ロス23%


BMW M5(4WD)・・・カタログ値600馬力/実測625馬力。逆算するとエンジン単体では781-840馬力くらい出ている


ランボルギーニ・ウラカンRWD(MR)・・・カタログ値580馬力/実測492馬力、ロス15%


マクラーレン720S(MR)・・・カタログ値720馬力/実測698馬力、苦労ロスは3%。逆算するとエンジン単体では800馬力くらい出ている


ホンダ・シビック・タイプR(FF)・・・カタログ値320馬力/実測295馬力、駆動ロス8%


アウディRS4(4WD)・・・カタログ値450馬力/実測460馬力、逆算するとエンジン単体で580-610馬力くらい発生

ちなみにBMW Z4は欧州と日本では「340馬力」、しかし北米では「380馬力」。
この差は「環境規制」の差で、欧州そしてそれに準ずる日本の規制が厳しいために「パワーダウン」を余儀なくされている、ということになります。

スープラの場合は世界共通で(3リッターツインターボの場合)340馬力仕様ですが、実際には「北米仕様のZ4 M40iと同じ、380馬力エンジンを積んでるんじゃないか」という疑念も。

ちなみに新型スープラの「0-100km/h加速公称値」は4.1秒ですが、実際は3.8秒で走れることも立証されており、ますます「逆トヨタ馬力」疑惑が強まります。※トヨタ馬力とは、トヨタ車において、カタログ値よりも実測値が(他メーカーに比べても)著しく低い、つまりトヨタ車特有の”サバ読み”馬力を指す

VIA: Car And Driver

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