| さらに車両全体のエアロダイナミクスを3.8%改善するなどいいことだらけ |
先日、受注を(欧州で)開始したばかりの「ホンダe」。
もちろんホンダ初の量産EVとなり、その「初代シビックをモチーフとした」愛らしい姿が人気を呼んでいます。
そして今回、ホンダは「ホンダe」に採用されるテクノロジーの一部を紹介する動画を公開していますが、その内容は”サイド・カメラ・ミラー・システム”。
この分野においては、現在日本が先行している
要はドアミラーの代わりにカメラを利用するという「アレ」ですが、今のところこのシステムの呼び方として共通のものはなく、世界で最初に市販車に採用したレクサスは「デジタルアウターミラー」と呼んでいます。
そして市販車にこれを採用した第二号はマクラーレン「スピードテール」。
ただしアメリカではこれが認可されていないために「スピードテールの登録ができない」とも(ただし抜け道がある)。
なお、アストンマーティン・ヴァルキリーも同様のシステムを採用する予定です。
そしてちょっと前までは、この「ミラーレス」が認可されているのは日本だけとも言われたものの、今回ホンダeがこの ”サイド・カメラ・ミラー・システム” を採用するということは、欧州においても認可がおりたのだと考えて良さそうですね。
ここで驚かされるのはこの”サイド・カメラ・ミラー・システム” が、ホンダeにおいてはオプションではなく標準装備となること。
ウインカーも内蔵しているので、このシステムを装備することを前提に設計されたであろうこともわかります。
これによってドアの見た目もすっきり。
ホンダは「デザイン、安全性、エアロダイナミクスの面においてメリットがある」としています。
エアロダイナミクス面に限って言えば、通常のドアミラーに比較して90%空気抵抗を削減でき、エアフローを3.8%効率化できる、とのこと。
加えて高速走行時においては風切り音を低減し、より静かな室内空間を実現できると述べていますが、もともと走行音が静かなEVには向いている装備なのかもしれませんね。
さらにドアハンドルはポップアップ式となり、全体的にフラッシュサーフェス化が追求されているようです。
カメラのレンズはこんな感じ。
出っ張りは最小限で、「ボディ全幅内に収まる」としています。
もちろん安全性にも大きく貢献し、通常のミラーに比較すると「死角を50%減少」させることができるようですね。
映像を映し出すのはダッシュボード左右に設置された液晶パネル。
ユーザーがこれに慣れることができるかどうか不安ではあるものの、ホンダはこの ”サイド・カメラ・ミラー・システム” について、「違和感の無い視野」を映し出すとしていて、もちろん徹底的に視認性も検証したものと思われます。
そしてバックする際にはより後退に適したアングルへと視野角が調整される機構も。
別の「不安」としては、夜間や悪天候時の映像がどうなるのかというものがありますが、夜間においては映像がよりクリアになるよう調整し、幻惑やハレーションを防ぐようにプログラムされているようです。
悪天候時においては、カメラのハウジング自体が「水滴がつきにくいよう」な形状に設計されている上、レンズには撥水処理も施されている、とのこと。