| オメガの特別モデルは通常モデルとは全く異なる価値を持ち、中古価格が下がりにくい |
オメガが「スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール」を2020年初旬に発売。
一見すると「普通のスピードマスター(通称スピマス)」ではあるものの、この腕時計の凄いところは「初代(1957年製)スピードマスターに使用されていた、キャリバー321を復活」させたこと。
昨年末には非常に高額な「スピードマスター ムーンウォッチ 321 プラチナ」がその第一弾としてデビューしていますが、今回はそのステンレススティール版が発売となるわけですね(それでも希望小売価格は1,661,000円)。
かつてオメガ・スピードマスターは「ロレックス・デイトナ」を打ち負かした
なお、オメガ・スピードマスターは「はじめて月に行った腕時計」として知られ、それは1965年のこと。
当時、NASAはロレックス・デイトナ、ゼニスのクロノグラフをオメガ・スピードマスターとともにテストしたと言われ、その厳しい選考を勝ち抜いたのがオメガ・スピードマスターというわけですね(下の画像は当時テストをクリアしたときのもの)。
もちろんオメガはこれを全面的にプロモーションに活用しており、とくにここ数年はその傾向が顕著。
ショップの前面には宇宙飛行士が置かれるなど、「ムーンウォッチ」推しとなっています。
参考までに、勝負に破れたデイトナ(当時はまだデイトナという名ではなかった)は地上へと活路を見出し、アメリカの自動車レース「デイトナ」のスポンサーとなることでその知名度を挙げ、こちらはこちらで大成功。
ランボルギーニ・ウラカンに「デイトナ24時間」優勝記念限定車登場。ロレックス・デイトナの「デイトナ」はこのレースのスポンサーが起源であることはご存知?
話をこのスピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティールに戻すと、そのデザインは実際に宇宙へと旅立ち、宇宙飛行士エド・ホワイトの腕に巻かれていた「スピードマスターST 105.003」にインスパイアされたデザインを持っています。
ダイアルはブラック、タキメータースケールもブラック、ケースサイズは42ミリ。
風防はヘキサライトクリスタル製。
ムーブメントは上述のとおり、いにしえの「キャリバー321」を現代に蘇らせたもの。
オリジナルのキャリバー321は1968年までスピードマスターに搭載され、その後キャリバー1861や1863へとアップデートされることに。
もちろんキャリバー321は「手巻き(宇宙空間は無重力なのでローターが回らない)」で、ローターがないために新鮮な見た目となっています。
スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティールは付属品も豪華
スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティールの付属品はこんな感じ。
豪華ボックス入りですが、オメガは特別モデルに対してこういった装備を与えることが多く、これは他の腕時計メーカーに比較しても「ユーザーを大事にしている」ところで、それだけ満足感も大そうですね。
付属品としては、NATOストラップ、NASAのリファレンスコード付き宇宙飛行士仕様ストラップ、「スピードマスター」ルーペ、ストラップ/ブレスレット交換用ツール、装飾用「スピードマスター」ケースバック。
こういった「特別仕様ケース」「特別な付属品」のためか、オメガの特別モデルや限定モデルは標準モデルに比べると中古価格が非常に高く、よってオメガを買うなら、「高くとも特別モデルを買っておいたほうが後々得する」とぼくは考えています。
ちなみにシーマスター300「007スペクター」モデルは定価80万円ほど、買取相場は70万円ほど、中古相場は100万円くらい。
こちらの販売数量は7007本と多いものの、非常に高い相場を形成していることがわかります・
なお、新しく発売される「007ノー・タイム・トゥ・ダイ」仕様の”シーマスター ダイバー300M 007 エディション”は限定ではないそうですが、こちらがどういった相場を形成するのかも興味のあるところ。
オメガが007映画「ノー・タイム・トゥ・ダイ」で使用されるのと同じ腕時計”シーマスター ダイバー300M 007 エディション”を発表!今回は限定じゃなく通常販売モデル
※一部、内容を修正して再送しています
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