| 他社同様、シンプルで読みやすいエンブレムに |
どうやら日産がそのロゴ(エンブレム)を変更する模様。
正式なアナウンスがあったわけではないものの、現在イギリス、ペルー、ウルグアイ、チリ、アルゼンチンなど数カ国で新しいロゴが(現地の特許庁に相当する機関に)登録されていて、その画像を見るに現在のロゴからはかなりシンプルに。
これは現在、自動車メーカー各車進めている「2D化」の流れに沿ったもので、主にスマートフォンの画面上であったり、その他様々な端末や媒体で表示する際にも「見えやすく」するためだと思われます。
なお、日産の場合は、度重なる不祥事やスキャンダルによって失墜してしまったイメージを回復する必要があり、その決意、そして”変わった”ということを示すという意味合いもあるのかもしれません。
現在の日産ロゴは下記の通りで、立体的な陰影がついていることがわかりますが、これは1980〜1990年代に流行した手法で、ボルボやフォード、プジョーなどもこういった「立体クローム調」のロゴへと(当時)進化しています。
最近は「2次元」がトレンド
上述のように、とにかく最近では「2次元ロゴ」が大きなトレンド。
ここで既にロゴを変更済みのメーカーを見てみたいと思います。
まず、ミニは2017年11月にロゴを変更。
2次元化の先陣を切ったということになりますが、当時はまだ「え?」という印象で、シンプルになったロゴに戸惑う人も。
そしてロータスは2019年8月にロゴを変更。
これまで存在したクロームのトリムがなくなり、LOTUS文字が明朝っぽいフォントから、文字全体が均一な太さを持つゴシックっぽいものへ。
2019年9月にはフォルクスワーゲンもロゴを変更。
もちろん2次元対応の意図もありますが、ディーゼル不正事件にて揺らいだイメージを一新する意味合いもあるそうです。
そして2020年2月にはBMWもロゴ変更をアナウンス。
ただし現在は紙やウエブ等の変更が中心であり、車両に対して採用されるのは旧来のロゴになる、とのこと。
えっ、そうなん?BMWの新ロゴは「WEBや印刷物中心で使用」され、車両やディーラーには使用されず。やっぱりBMWは中途半端・・・
そのほか、アウディ、アストンマーティンもあたらしいロゴを商標登録しており、これらもなんらかのアナウンスがあるのかもしれません(アウディは今のままでも十分に見やすいが、横に長過ぎる)。
なお、アストンマーティンやポルシェはけっこう凝ったロゴを採用していて、これらはスマートフォンとの相性は良くないのかも知れませんが、あまりに簡素化してしまうと、その歴史の重みや高級感が阻害されてしまい、できれば「重厚なままで」いてほしいとは思います。
アストンマーティンが謎のロゴを登録。なお過去には9回もロゴを変更
日産は過去にはこんなロゴを採用していた
現在日産が採用しているロゴはこのような立体的なものであることはすでに述べましたが、これは1990年から使用されているもの(何度か仕様変更がなされている)。
そしてこのロゴは、それ以前に採用されていたカラフルなロゴをベースとしています。
このロゴのルーツは「ダットサン(DATSUN)」に由来しており、赤い円は天に昇る朝日、横方向の長方形は誠実さをあらわすという説が一般的です(日産は公式にエンブレムの由来を公表していないようだ)。
今回の新しいロゴについて、「朝日」部分は残されているものの、もっとも重要な「誠実」部分がなくなっているのは気になるところですが、この新しいエンブレムについて、公式発表とともにその意図や、日産の意気込みが語られることになりそうですね。
VIA:MotorTrend