| たしかにデザインだけ見るとイケてるように思われる |
さて、ヒュンダイが新型「エラントラ」を発表。
エラントラは2019年にフェイスリフトを迎えたところですが、これがかなり不評だったと見え、早々にフルモデルチェンジへと踏み切ったようですね(2021年モデルとして発売)。
その新型エラントラですが、ヒュンダイが推し進めている「繊細なスポーティーさ」と言われるデザイン言語をふんだんに盛り込んでいて、先代に比べてメリハリのあるスタイルが与えられることになり、フロントグリルは大きく拡大して「パラメトリック・ジュエル・パターン」を採用しています。
なお、ヒュンダイは日本市場からすでに撤退済みで、再参入のウワサがあるものの、それもまだ実現していない状態。
仮に日本で販売していたとしても100%購入することはありませんが、グループ会社含めてそのデザイナー陣にはルク・ドンカーヴォルケ(ランボルギーニ・ガヤルドやムルシエラゴ、ベントレー・コンチネンタルGTをデザイン)、フィリッポ・ペリーニ(ランボルギーニ・アヴェンタドール、ウラカンをデザイン)、ペーター・シュライヤー(初代アウディTTのデザインに関わる)、カリム・ハビブ(BMWのチーフデザイナー。メルセデス・ベンツ、インフィニティにも在籍)といったそうそうたるメンバーを揃えており、よってその作品でもあるクルマにはちょっと興味があるわけですね。
ヒュンダイ・エラントラはこんなクルマ
そのヒュンダイ・エラントラですが、ジャンルとしては「4ドアクーペ」。
ヒュンダイのセダンにおいては「エントリー」に位置づけられるモデルで、ボディサイズは全長4,676ミリ、全幅1,826ミリ、全高1,415ミリ。
搭載されるエンジンは2リッター147馬力、もしくは1.6リッター+エレクトリックモーター(139馬力)の二種。
見た目はかなりアグレッシブで、フロントフードは下の方まで巻き込むような形にてフロントグリルに繋がり、よってグリル位置はかなり下。
ヘッドライトとグリルはシームレスに繋がり、ワイド感を強調しています。
リアだと「T-テイル」と呼ばれるランプを持っていますが、これは左右を連結することで「(ヒュンダイの)H」のようにも見えますね。
正直、このリアセクションはなかなか格好良いと思います。
サイドには「>」型が特徴的なプレスラインを持ち、これはほかのどのメーカーも採用していない形状。
相当にインパクトのあるデザインだと捉えて良さそうです。
全体的には直線を多用していて、新デザインチームを結成したおかげか、これまでの「なんか日本車を意識している」という、そしてモッサリしたデザインから抜け出したようにも思います。
実際のところ、こういった個性の強いセダンが売れるのかどうかはわかりませんが、これが売れるようであれば、日本の自動車メーカーも「デザインの重要性」を再考せざるをえないのかもしれません。
なお、北米のレポートを見ていると、ヒュンダイやキア、ジェネシスについて、スタイルはまずまず、そして走りも「可」、しかし燃費が悪く価格が割高という評価が多い模様。
こういった内容を見るに、「燃費のいいクルマ」を作るのは簡単ではないこともわかり、ここはしばらく日本車が優位性を発揮できるところだとは考えています。
新型ヒュンダイ・エラントラのインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型エラントラのインテリア。
そのエクステリアに比較すると、ややモッサリ感が抜けていないように思われ、一応ドライバーオリエンテッドな雰囲気を出そうとしていることも理解できますが、いかんせん構造的には「セダンから抜け出せていない」模様。
なお、メーターには液晶パネルが採用されていますが、そのサイズは10.25インチとやや小さく(12インチが主流)、ちょっとケチったという印象も。
そしてよく見ると、タッチ式パネルで各機能を操作するかのように見せながらも、実際には物理スイッチが多いようですね。
こちらはおそらくオプションの大型ディスプレイのようですが・・・。
こちらはおそらく標準。
エントリーセダンということでコストの制約が厳しいのだと思われますが、ところどころに見られる「がっかり感」が韓国車ならではだとも思います。※こう見せたいのだということは理解できるが、そこまで達していない