| 一見するとブラック、強い光を受けるとブラウンが顔を出すようだ |
わずか500台のみが生産されたレクサスLFAですが、その希少性そして芸術性から高い人気を誇り、今なお中古市場でも(ひところでは無いにせよ)高い相場を維持しています。
そして今回中古市場に登場したレクサスLFAはさらにその希少性を高めており、というのも「たった一台しか製造されなかった”ブラウンストーン”のボディカラーを持つ」ため。
レクサスLFAはこんなクルマ
レクサスLFA(=Lexus F Sports Apex)はトヨタが2010-2012年の間にリリースしたスーパーカーで、既存車種とはほとんどパーツを共有しない、専用に開発されたシャシーやエンジンを持つクルマ。
フレームはカーボンモノコック、エンジンは4.8リッターV10(560馬力)、0-100キロ加速は3.7秒、最高速度は325km/h。
とくにこのエンジンの評価は高く、ジェレミー・クラークソンはこのエンジンサウンドのために「今までに運転したクルマの中でもっとも優れるクルマはLFA」と語るほどですね。
エンジンはフロント、駆動輪は後輪のみで、スタイリングもそれを視覚的に表現する「ロングノーズ・ショートデッキ」。
トランスアクスルレイアウト(トランスミッションは6速シーケンシャル=ASG)を採用し、重量配分は前後で48:52だとされています。
ボディサイズは全長4505ミリ、全幅1895ミリ、全高1220ミリ、重量は1480kg〜。
サスペンション形式は前:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク。
新車発売時の価格は3750万円で、ランボルギーニのV10モデル、フェラーリのV8モデルを遥かに超える価格設定から「これは売れないだろう」と言われたものの、フタを開けると一瞬で完売することに。
なお、やたらとボディ表面が「輝いて」見えますが、実車を見るといわゆる「ゆず肌」が見られず、つまり塗装段階において職人の手によって何度か研磨が行われているのだと思われます。
こちらがそのV10エンジン。
エンジンは専用に開発された4.8リッターV10(570馬力)で、開発時にはミドシップ案も出たものの、操縦安定性の面からフロントエンジンレイアウトが選択されることに。
エキゾーストパイプには等長を採用し、サウンドのために最適化されたサージタンクや3つの音量調整サウンドチャンネルを持つなどサウンドには徹底的にこだわり、レクサスはその排気音について「オクターブハーモニー」と表現しています。
レクサスLFAのボディパネルはカーボン製ですが、こういったボンネットの裏側までもがカーボン製(ただしボディ表面にはマクラーレンやランボルギーニ、ブガッティのような”カーボンの織目そのまま”が見える仕上げはなく、これは耐候性において満足できるレベルを実現できなかったためだと言われる。おそらくは求める水準が高すぎたのだと思われる)。
Cd値はわずか0.31で、そのボディ形状についてはカーボンファイバーだからこそ実現できた形状であり、スチールやアルミなどの金属では実現できない形状」だとされていますね。
ブレーキはカーボンセラミックディスクが採用され、ホイールボルトは専用形状を持っています。
なお、カーボンセラミックディスクは1輪あたり(鋳鉄製に比べ)5kg軽いとされ、冷却効率も20%向上している、とのこと。
ホイールはBBS製20インチ、タイヤサイズはフロントが265/35ZR20、リヤでは305/30ZR20です。
レクサスLFAのインテリアはこうなっている
そしてこちらはこのレクサスLFAのインテリア。
ダッシュボードのロワー部分やセンターコンソール、シートにはタンレザー。
ステアリングホイールの上下はカーボンファイバー、サイドはタンレザー。
スポーク部やセンターコンソールのトリムはチタン調です。
トランスミッションは高レスポンス6速オートメーテッドシーケンシャルギヤボックス(ASG)を採用し、シフトスピードは7段階から選択可能。
ドライブモードは「オート」「スポーツ」「ノーマル」「ウェット」の4つが用意されています。
シート形状は独特。
なお、シートベルトの裏側はメッシュで、装着するのが「面倒」というレビューも見られますね。
こちらは専用ラゲッジ。
見たところカーボンファイバー製のようで、これだけでも相当な価格となりそう。
この車両を販売しているのは米国のカーショップ、Marshall Goldman。
走行距離はわずか816キロ(507マイル)にとどまり、画像からも「新車コンディション」であることもわかりますね。
価格については「ASK」となっていますが、おそらくは5000〜6000万円くらいなんじゃないかと思われます。