| 新型BMW 4シリーズお気に入りの角度は「斜め後ろ45度」 |
さて、巨大なキドニーグリル装着で話題となった新型BMW 4シリーズ。
すでに欧州や中東では実車が配備されつつあるようですが、BMWジャパンも「今秋導入」ということをアナウンスしています。
同時にスペシャルコンテンツも公開されており、ここでその内容を見てみましょう。
デザイナーはソンモ・リム
BMWによると、4シリーズのデザイナーはソンモ・リム氏。
そして1番のお気に入りポイントについて、下記のように語っています。
「この斜め後ろ45度は、気に入っているビュー・ポイントのひとつです。力強いリヤ・フェンダーや、ホイール・アーチのあいだで分割された水平なキャラクター・ラインが、新時代のクーペ・デザインを定義しています」。
真横から見た際のシルエットについてはこうコメント。
「真横から眺めると、キャラクター・ラインは弧を描くように見えますが、上から見るとその弧に反してカーブしています。この造形による光と影の交錯が、ボディ・サイドの引き締まった印象を生み出しています。さらにこのラインによってボディ全体が均衡のとれた上下2つのパートに分かたれることで、よりエレガントな軽快さを印象づけると同時に、佇んでいる時でさえ躍動感にあふれた外観をもたらすのです」。
「コンセプト4」からはこう変わった
なお、新型4シリーズのルーツは2019年にフランクフルト・モーターショーにて発表された「コンセプト4」にありますが、このデザインについてもソンモ・リム氏が担当しており、そのデザインについては下記のように語っています。
「ニュー4シリーズ クーペでは、できるだけ少ないラインで印象に残るデザインを実現しようとしました。量産モデルのデザインには製造上の要件が数多くつきまといます。その制約の中でいかにユニークかつ魅力的なクルマを作り出すかということは、常に私たちデザイナーの課題なのです」。
加えて、コンセプトカーは量産モデルのような「現実的な」制約を受けないとも語り、そのためにシンプルな構成とすることができるものの、しかし量産モデルはそうではなく、”バランスよくモデリングされたボリュームと綿密に考え抜かれたシルエットの相互作用”によって4シリーズ(量産モデル)は成り立っている、とも。
そのクルマと出会う瞬間が重要
そして同氏は「そのクルマと人とが出会う瞬間が重要」とも述べ、とくに「ルームミラーにそのクルマが映った姿を想像し、一瞬で記憶に留めることができる」ように注意を払っているのだそう。
たしかに新型4シリーズがルームミラーに映ったときは「えっ」と思って見てしまい、忘れることができない体験となりそうですね。
ちなみにBMWのコンセプトモデルには3種類あり、それについて「”ヴィジョン・モデル”は、ブランドが進むべき未来のデザイン・ヴィジョンを表現しています。”オマージュ・コンセプト”は過去の偉大なBMWモデルを現代のデザイン言語で再解釈したもの。そして量産モデルのベースとなる”コンセプト・モデル”です」とそれぞれの定義を紹介しています。
BMWをデザインすることは、100年の歴史を繰り返すこと
そしてソンモ・リム氏は「BMWをデザインすることは、その100年以上の歴史を自らの手によって反復させ蘇らせること」と述べ、新型4シリーズのキドニーグリルについては「328や、3.0CSiの遺伝子を受け継いでいる、とも。
下の画像は「キドニーグリル製造風景」ですが、成形したメッシュに「ひとつひとつ」エレメントを嵌め込むという工程を持つようで、相当にコストがかかっているということがわかりますね(今まで工程については考えたことすらなかったが、BMWとしてはここまでの手間と費用をかけ、それだけキドニーグリルを重視しているということになる)。
色彩がクルマを形作る
最後に同氏は「クルマのデザインはラインから始まり、それをいっそう引き立てるのは、しかるべき選択がなされたボディカラー」だといい、コンセプト4シリーズの場合は「フォービドゥンレッド」がそれに該当。
光が当たる部分は鮮やかなレッド、影になる部分はブラックのように見えると語っており、それを鑑みるに、新型4シリーズのカラーは「深いメタリック」を選んだほうがいいのかもしれません。※市販モデルのイメージカラーはアークティックレースブルーメタリック
BMWはカーコンフィギュレーターも公開
そしてBMWは本国と北米向けにコンフィギュレーターを公開。
これによれば用意されるカラーは8色のみとなるものの、BMWの展開するパーソナリゼーションプログラム「インディビデュアル」を活用すれば100を超えるカラーを選ぶことができるものと思われます。
参照:BMW