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その名は「アルテミス・プロジェクト」!アウディが対テスラ精鋭チームを結成し、2024年に次世代EVを発売

さて、フォルクスワーゲングループが年一回の定例ミーティングを開催し、その中でVWグループ会長であるハーバート・ディエス氏がアウディを中心としたエレクトリックカー計画について言及。

これによると、まずe-tron GTの生産が年末に開始され、Q4 e-tronそしてQ4 スポーツバックe-tronが2021年に市場投入されることになる模様。

これらの満充電一回あたりの走行可能距離は450キロ、プラットフォームはフォルクスワーゲンの開発によるMEB(Q4と名がつけど、ガソリンエンジン搭載のQ4との共通性はない)を使用し、駆動方式については4WD(クワトロ)を採用する、とのこと。

その名はアルテミス・プロジェクト

さらにハーバート・ディエス会長が語ったところでは、「アルテミス・プロジェクト」なる計画もスタートしていて、これは「テスラを捉えるための」次世代エレクトリックカーの開発をごく少数の精鋭で行うというプロジェクト。

さらには「テスラを追いかけるためのレースに参戦し走り始めた」とも語っており、本格的にテスラの追撃を始めたということになりそうですね。

なお、ハーバート・ディエス会長はテスラのイーロン・マスクCEOを招いてフォルクスワーゲン製のEV「ID.3」の試乗をともに行っており、その仲の良さから一時は両者の提携が囁かれたほど。

ただ、今回の「アルテミス・プロジェクト」、そして直近で報じられた「グループ内のブランド適正化」を進めるという内容を鑑みるに、そこにテスラとの提携という道はないように思われ、フォルクスワーゲンはテスラと協力するというよりは、テスラと競争を行う道を選んでゆくことになりそうです。

なお、アルテミス・プロジェクトによって開発された新生代エレクトリックカーは2024年の登場になるという話ですが、それまではテスラの優位性が続くと考えていいのかもしれません。

参考までに、「次世代EV」には新世代のOSが搭載されると言われ、ハード、ソフトとも現行世代のEVに対し大きな優位性を持つ、と言われます。

そして不安に思うのは、それだけ高い商品力を持つ「次世代EV」が2024年に登場するとなると、それ以降には「現行EVが価値を失う」ということを同時に意味することに。

これがEVならではの「世代交代」ということになり、なかなか高いお金を出してEVを買えない理由でもありますね。

日本ではアウディe-tron スポーツバックが発売に

そしてアウディは日本でもe-tronスポーツバックを発売していますが、こちらの価格は1327万円。

つまりはけっこうな価格ということになり、現実的にどれくらい売れるのかには注目したいところ。

現在、日本では充電インフラが十分とは言えず、(個人EVオーナーだと)自宅で充電する人が大半だと思いますが、となると自宅に充電器を取り付けることができ、そこでクルマを充電する人でないと購入は難しいと思われます。※マンション住まいだと、EVの充電はいろいろな事情によって簡単にはできない

となるとEVを購入できる人はおのずと限られてしまうことになり、条件を満たした環境に住んでいて、かつ購入の意思があり、さらにその対価を支払える人ということのみがEVを購入するということになれば、EV販売は相当に「狭き門」だと言えるかもしれません。

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