| カーボン製ホイールはアルミよりも40%ほど軽量だとはいうが |
さて、シェルビーGT500に装着した(18,500ドルの)オプションとなるカーボン製ホイールが「割れた」という動画が公開に。
一体何が起きたのかは詳細不明ではあるものの、動画を見ると「ディスクとリム部分とが分離しているように」見え、構造に起因する問題であるようにも思えます(動画では、なんらかの物体にヒットし、その衝撃で割れたのだろうと推測している)。
カーボンホイールはいくつかのメーカーが採用に踏み切っている
なお、現在カーボン製ホイールを採用しているメジャーメーカーだとポルシェ、フェラーリ、フォード、ゼネラルモータース、そしてケーニグセグあたり。
このうちフォード、ゼネラルモータース、フェラーリはオーストラリアのカーボンレボリューション社製、そしケーニグセグとポルシェは自社製となっています。
そしてカーボンホイールと言ってもその構造は一律ではなく、カーボンレボリューションの場合は、カーボン製のディスクにカーボンド製バレルを組み合わせた2ピース構造を採用しているようにも見えます(ただし、フェラーリによれば、フェラーリ向けカーボンホイールは1ピース)。
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ポルシェのカーボンホイールは1ピース?
そしてポルシェの場合は画像を見るとバレルとディスクとがワンピース構造を持っているようにも。
ポルシェはこのカーボンホイール製造のために世界最大のカーボン織り機を導入したと述べており、「カーボン繊維を編み込み、樹脂を染み込ませる製造方法を採用した最初の量産ホイールを採用したメーカー」になったとコメント。
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これを使用してホイールの原型を作り、その後はレジンで固めて圧力をかけ、さらに高熱で処理。
その後は時間をかけて冷却を行い、ホイールとしての形状を整え、表面をクリアラッカーで仕上げている、と紹介されています。
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ケーニグセグのカーボンホイールも1ピース?
そしてケーニグセグはというと、「外注も検討したが、外注では納得できるレベルのカーボン製ホイールを製造できるところがなく、結局自社で製造した方がいいものができるとわかった」として自前でカーボンホイールを製造することに。
こちらもポルシェと同じく「1ピース」のように見えますね。
カーボン製ホイールについては多くの自動車メーカーが研究を行っているが
なお、これらのほかにもBMW、アウディがカーボンホイールを開発していると伝えられており、BMWはiブランドのスタート時にカーボンファイバー製造工場を建設していますが、ここでカーボン製ホイールを作ってBMWの車両に製造する計画が報じられたことも。
その他アウディもカーボン製ホイールの研究を行っているものの、今のところ実用化はできず。
カーボン製ホイールについては、様々なメリットがあるものの実用上の問題も多く、自動車メーカーとして採用に踏み切るにはまだまだ残されたハードルがいくつかあるのかもしれません。
そしてアウディやポルシェと同じくフォルクスワーゲングループに属するランボルギーニ、そしてブガッティはカーボンホイールを使用しておらず、これもやはり強度など安全上の問題に起因しているのかもしれませんね(ランボルギーニはウラカンSTOにてマグネシウム製ホイールを採用しており、これはカーボン製ホイールと同じくらいの重量だという。ただしマグネシウムは傷がつくとそこからの劣化が早い)。