ナチスの下部組織、KdFのリーダーが乗っていたビートルがレストアされ販売中。
3100万円というとんでもない価格がつけられています。
このVWビートル(タイプ60)は1943年6月にKdFのリーダーのもとへ納車された個体とのこと。
タイプ60ビートルそのものは1937年から1944年まで製造されていますが、このコンディションで残っている事自体が稀だそうです。
なおKdFはナチスの思想をドイツ国民に行き渡らせるために様々な余暇活動を国民に提供し、その結果として国民のナチスへ対する忠誠心を向上させることが狙いであったとされ、KdFとはKraft durch Freude(喜びを通じて力を)の略で、喜びは娯楽、力は労働をあらわすとされていますね。
ちなみにヒトラーはモータリゼーションを政策の大きな柱にかかげており、VW(大衆の車)はヒトラーの計画で生まれたもの。
アウトバーンも同様で、ヒトラーが現代にまで大きく影響を残していることがわかります(国力は鉄道ではなく高速道路の長さで決まる、と定義していた。それが正しいとすると現在高速道路の長さが世界一の中国は国力ナンバーワンということに)。
当時は自動車というと高嶺の花であったものを誰にでも買えるようにと国策として進めたのがVW計画(一家に一台という計画)で、その設計に協力したのがポルシェ博士。
車だけではなく数多くの兵器も設計したために先般として戦後に服役させられてしまいますが、そういったドラマがあるのがVWという会社です。
そのVW計画を推進し、国民が購入できる車とされたのがビートルで、これは当時KdFワーゲンと命名されていますが、画像を見るとVWのエンブレムはKdFのシンボル(一番下の画像)と同じような歯車がついていますね。