サークルKサンクス限定にて発売された「京商ランボルギーニ・ミニカーシリーズ」、ディアブロSV。
これはリトラクタブルヘッドライト採用の1996年モデルを再現したもので、この時期に初めて登場したボディサイドの「SV」レターが再現されています。
この「SV」はムルシエラゴ、アヴェンタドールに至るまで続く一つのランボルギーニの伝統とも言えますね。
実車のボディカラーは「ル・マン・ブルー」や「ビアンコ・フジ」などサーキットに由来した名称のものが用意されていたと思いますが、この京商の1/64モデルはル・マン・ブルーに近いカラーを再現しています。
残念なのはディアブロ前期モデルの金型が甘くモデルカーとしての完成度が低いこと。
彫りも浅くラフなので塗装されるとそれが顕著です。
実車は1996年に登場しており、ランボルギーニ・ディアブロ「VT」のRWD版が「SV」。
一部装備を簡略したスパルタンなモデルという位置付けで、これをベースに「SVR」といったサーキット専用モデルもリリースされています。
後期型の1999年モデルからは固定式ヘッドライト(フェアレディZのもの)となりますが、前期型はポップアップヘッドライトを採用する「いかにもスーパーカー」的なルックスですね。
ディアブロはシリーズ通じて暴力性の感じられるモデルで、その意味では「最もランボルギーニらしい」モデルではないかとも考えています。
サークルKサンクス限定にて発売された、京商ランボルギーニ・ミニカーコレクション「ランボルギーニ・ディアブロGTR(1/64)」。
実車はロードカーではなく純粋なレーシングカーで、30台のみ製造された車両です。
京商よりリリースされるのはホワイト、イエロー、オレンジの3色。
基本的に競技用なので標準のディアブロからは大きく変更された外観を持ちますが、新金型の採用で質感が向上しているように思います。
京商1/64シリーズにおいてはディアブロの出来がイマイチ(凹凸がはっきりしていない)なのですが、このディアブロR-GTはずいぶん再現性が高くなっていますね。
リアウイング、テールランプは別体式の樹脂パーツ。
ヘッドライトとテールランプはクリアパーツとなっており、比較的手の込んだ一台と言って良いでしょう。
実車のディアブロGTRのサイズは全長4300、全幅2040ミリと短く広く、全高は僅か1115ミリ。
重量は1385キロと軽量で排気量は6000CC、出力は690馬力。
生産は30台のみですが競技用という性格上スペアパーツを40台分用意しており、30台の生産が完了したのち1台のみがスペアパーツを集めて作られている、とのこと。
このディアブロGTRのロードカーが「ディアブロGT」となりますが、こちらは80台の生産。
京商からディアブロGTは1/43サイズにて発売されていますが、1/64サイズとしては未発売となっています。
サークルKサンクスのミニカーシリーズより、ランボルギーニ・ディアブロSV。
ディアブロから金型を一新したようでドアミラーが別体パーツになるなどディティールが著しく向上。
エアスクープ、パワーバルジもしっかり再現されておりなかなかに見応えのあるモデルに仕上がっています。
リヤはウイングとバンパー下部も別パーツ構成となっており、ホイールもサークルKサンクスシリーズとしては珍しいメッキを使用するなど、京商としてもかなり力の入ったモデルで、コレクション価値は高いと言えます。
ヘッドライトもクリアパーツになりずいぶん雰囲気が良くなりましたね。
実車において、ディアブロは1998年に生産を完了する予定であったものの、同じく1998年にランボルギーニを買収したアウディがディアブロの「延命」を決定。
モデルイヤー1999と2000年に設定されたのがディアブロSVで、そのために「それまで」とはやや毛色の異なるモデルに仕上がっています。
ランボルギーニ・ディアブロ。
実車はカウンタックの後継として1990年に登場。
モデルカーについてはカウンタック25thアニバーサリー同様、ボディカラー同色の部分が多い、凹凸が多い、そしてヘッドライトがリトラクタブル、とモデルカー化するには三重苦を背負っているかのようなモデルで、京商としてはかなり苦労したのでしょうね。
その甲斐もむなしく、ぼくとしてはシリーズ中、もっとも「残念な出来」がこのディアブロだと考えています。
インテーク類もなんとか再現を、と考えたことはわかりますが、黒く塗られるなどの処理が無いので、単なる凹凸になってしまっています。
せめてドアミラーが別体パーツであれば、と考えたりするのですが、このモデルは京商ランボルギーニ・ミニカーシリーズでも比較的早い段階のもので、そこまで人気化していなかったのかコストをかけることが出来なかったのでしょうね。
現在だと存分にコストをかけることもできると思われ、ぜひ新金型で再投入してほしいものです。
なお、カウンタックと比較すると異常に大きいことが分かります。
後継モデルであるムルシエラゴと比較しても圧倒的なリヤのボリュームを持っていることが分かり、ディアブロのみがランボルギーニのV12シリーズでは特殊な存在であることもわかります。
そのためにディアブロ固有のファンの方がたくさん存在するのでしょうね。
JLOC(ジャパン・ランボルギーニ・オーナーズ・クラブ)がレース参戦用に製作したディアブロの競技専用車両。
外装のほぼ全てが入れ替えられるほどのモディファイですが、細部に至るまでしっかりと再現されています。
なお京商はけっこうディアブロが好きなのか、ディアブロ、ディアブロSV(リトラクタブル)、ディアブロSV(固定式ヘッドライト)、ディアブロJLOCなど比較的多くのモデルをラインアップ。
カウンタックやイオタ含むミウラも比較的多数のバリエーションがそろいますが、ディアブロは別格という感じですね。
モデルカー自体はかなり平面的なデザインを持っており「おもちゃ」っぽくも見えますが、これは京商の問題ではなくモチーフとなるディアブロJLOCそのものが現実離れしたルックスを持つレーシングカーであり、元の実車の時点から乗用車とかけ離れている、と言って良いでしょう。
ブガッティEB110と並んだランボルギーニ・ディアブロSV。
美しいブルーにオレンジのロゴが鮮やかですね。
リアには「MY(P)DREAM」と書かれたプレートがかかっています。