自動車の窃盗も低年齢化？米にて11歳、12歳、14歳の子供がダッジ・チャレンジャーを工場から盗もうとして逮捕。同地区では1週間程度で14歳の少年が逮捕される例が3件も

｜ アメリカではしきりに犯罪者の低年齢化が叫ばれるが、その主な原因はどうやら大人にあるようだ ｜

なお、アメリカンマッスルは盗難対象として大変な人気があるようだ

さて、アメリカはデトロイトにて、11歳、12歳、14歳の3人の子供が、ステランティスの工場からダッジ・チャージャーとチャレンジャー・ヘルキャットを盗もうとして逮捕されたとの報道。

この3人は完成済み車両を保管しているジェファーソン・ノースの倉庫に侵入しようとして捕まったと報じられており、「チャレンジャーは子供にも人気なのか・・・」「ここまで自動車泥棒が低年齢化するとは・・・」と考えたりしたものの、事実はちょっと異なる可能性があるもよう。

自動車泥棒も「児童労働」の波が

今回この3人を逮捕したデトロイト警察商業自動車盗難課の責任者であるクライブ・スチュワート氏によると、11歳の子供がクルマの盗難に関わったことは過去に一度もない」としながらも、14歳の少年についてはここ数日、そして同地域だけで2人が自動車窃盗関連の犯罪で逮捕されたといい、さらに先週には、2件のカージャック事件で告発された14歳の少年が逮捕されたという例も。

実際のところ、デトロイトでは自動車の盗難事件が昨年同期比で40％増加しているといいますが、これに関与する少年の数も増えつつあると考えてよく、しかしこれは少年たちが自発的にクルマを盗んでいるというよりは「年少者は、もし逮捕されたとしても警察に手荒に扱われることはない」「年少者が重い罪に問われることはない」と考えた大人が、これら少年たちを使って窃盗を指揮している可能性があるとされ、犯罪がどんどん複雑化している可能性を意味します。

フォードは自社倉庫からマスタングを盗まれたことも

なお、子どもたちに自動車窃盗を指図するならばそのための訓練も行わなければならず、よって盗み方だけではなく運転の方法、工場のレイアウト含めて盗み出す手順などを教え込み、そして工場まで子どもたちを運び、さらには盗難車をピックアップするなど組織的な動きをしているはずで、おそらく今回の逮捕に関係なく、何度でもチャレンジすることになるのかもしれません（子供が盗難に失敗し逮捕されることは想定済みであり、ほかにも多くの子供を控えさせているのだと思われる）。

参考までに、フォードはつい最近、自社倉庫からマスタングGT500を数台盗まれており、各自動車メーカーとも、巧妙化する窃盗の手口に対し、販売前のクルマはもちろん、（ユーザー保護の観点から）販売後のクルマまでをも守る方法を考えなくてはならない、ということになりそうですね。

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参照：Fox 2 Detroit