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テスラ関連ニュース3連発!「従業員削減の理由をイーロン・マスクが説明」「工場内人種差別で20億円支払いの判決が出るも、訴えた従業員が受け取り拒否」etc.

2022/06/25

テスラ・モデルY

| なんだかんだいいながらイーロン・マスクCEOは危機管理能力が誰よりも優れている |

実際に半導体危機やインフレにうまく対処できているのはテスラだけだと思う

さて、先日「従業員の10%をカットする」「在宅勤務は推奨しない。出社しなければ解雇」とイーロン・マスクCEOがコメントしたテスラですが、その後には従業員から「人員削減に関する十分な通知を行っていない」として訴えられることに(日常茶飯事)。

そして今回、イーロン・マスクCEOは人員削減の意図について、ブルームバーグの開催した「カタール経済フォーラム」にて公演を行い、あらためて「固定給制従業員の10%を削減し、総人員の3.5%に該当する人員を整理する」と言及するとともに説明しています。

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なぜテスラは人員を削減?

この理由について、イーロン・マスクCEOは「米国における景気後退(リセッション)の可能性」を理由にあげており、加えて「(リセッションは)確実ではないが、可能性が高い」とも。

これは先日「嫌な予感がする」と記載した従業員あてのEメールの内容とも一致しており、そのために従業員を解雇し、かつ世界中のテスラにおける雇用を一時停止している、というわけですね。

テスラ
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なお、イーロン・マスクCEOは、もし全員が出社したら駐車スペースやデスクの数が足りなくなることを理解しつつ「出社の要請、そして出社しなければ解雇」という通達を出したと言われていますが、これはつまり「そういった通達を出したとしても、一定数は出社しない」ことも理解していて、これによって人員の削減、さらには”自主退職”という処理を行うことで退職金などを削減できると踏んでいたもよう。

実際にある程度は思惑通りになったとも考えられ、しかし一方ではバッテリー工場の従業員から「労働者調整・再教育通知法(WARN法)に基づく60日間の通知義務を順守していない」と訴えられることにもなってしまい、ただしこれも「想定済みのリスク」なのかもしれません。

なお、イーロン・マスクのこういった「突飛に見える」行動や発言によってテスラの株価は大きく下がったりするものの、こういったエキセントリックな行動は先を見据えたがゆえの動きだとも考えていて、常人には見えないものがイーロン・マスク氏には見えているとも捉えているわけですね。

そして、同氏ならではの危機把握能力、そし素早い対処によってテスラはこれまでにも致命的な問題を回避できたと考えてよく、他の経営者だと危機を危機だと認識できず、認識できたときには時すでに遅しといった事態になっているのかもしれません。

実際のところ、原材料高等、マイクロチップ(半導体)不足に適切に対処できている自動車メーカーはテスラだけである、という事実がこれを示しているものと思われます。

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20億円の賠償額を獲得したテスラの元従業員が受け取りを拒否

そしてもうひとつテスラのニュースをお届けしたいと思いますが、こちらは「テスラの工場内で行われた、人種差別的行為によって受けた苦痛に対し、1500万ドル(約20億円)の賠償額を受け取る権利が発生したものの、それを拒否した」というもの。

いったいどういうことかというと、まず訴訟を起こしたオーウェン・ディアス氏はテスラの工場にて同僚や上司から人種差別を受けたと主張しており、2017年に提訴した後、裁判官は2021年10月、テスラに対し、オーウェン・ディアス氏へ、懲罰的損害賠償として1億3000万ドル(177億円)、就労期間に受けた精神的苦痛として690万ドル(9億4000万円)を支払うよう命じることに。

ただしその後ウィリアム・オリック連邦地裁判事はこの額を1500万ドルに引き下げ、オーウェン・ディアス氏がこの額を受け入れるならば、テスラの再審請求を却下するという提案を(オーウェン・ディアス氏に対して)行っています。

しかしながら今回、オーウェン・ディアス氏は1500万ドルでは不十分であり、この受取を拒否してさらに戦うという判断を下したというのがことの流れ。

正直、ぼくだったらここで「20億円をもらって水に流す」ところで、というのもここからさらに戦ったとしてもテスラが逆転勝訴となる可能性もあり、20億円どころかお金をまったく受け取れない可能性も出てきます。

ただ、同氏としては「お金の問題ではなく、自身の正義を貫くため」に戦い続けるということになり、続報が待たれるところでもありますね。

テスラ・モデルYは「この1年、アメリカでもっとも多く生産されたクルマ」に

そしてちょっと話題は変わり、テスラ・モデルYが「この1年、アメリカで生産されたクルマの中ではもっとも多い台数を記録した」というニュース。

集計したのはCars.comで、そのランキングは以下の通りとなっており、テスラが圧倒的な強さを誇っていることがわかります(ホンダもかなり頑張っている)。

アメリカでもっとも多く生産されたクルマのランキング

  1. テスラ・モデルY
  2. テスラ・モデル3
  3. リンカーン・コルセア
  4. ホンダ・パサート
  5. テスラ・モデルX
  6. テスラ・モデルS
  7. ジープ・チェロキー
  8. ホンダ・リッジライン
  9. ホンダ・オデッセイ
  10. ホンダ・パイロット

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参照:Reuters, Cars.com

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