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米レポート「今後自動車の販売価格は関税と金利で上昇する。今のうちに買うしかない」

2018/07/21

| 米国市場の自動車は今後販売価格が上昇? |

ferrari

米国コンシューマーレポートによると、「クルマの価格は今後上昇する」との見通しを発表。
この理由としては「複合的」で、ひとつはトランプ大統領が関税を引き上げること。
これによって単純に輸入車の価格が上昇する、ということになります。

さらにこれは「完成車」だけではなくパーツにも関税がかけられ、最大で25%の関税が課される可能性もある、とのこと。
たとえばアメリカで車体を生産してたとしても、重要部品である「エンジン」を本国から輸入しているメーカーもあり、逆に原価引き下げを目的に中国でパーツを生産し、それを輸入して米国で組み立てているメーカーもあるわけです。
その場合は車体そのものが「アメリカ製」であっても大きくコストが上昇する、ということになりますね。

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金利の影響も侮れない

そしてもう一つは金利の上昇。
金利が上昇すると自動車の購入を控える傾向が生じ、そうなると新車が売れず、より安価な中古車の人気が高まることになりますが、そうなるとやはり中古車の価格が上昇することに。

金利について話をすると、先日新型トヨタ・クラウンの見積もりを取得した際、358万円(頭金を300万円払って購入する計算)を3年払い、金利3.9%で支払うと38万円の金利が発生。
5年払いだと78万円となり、正直「358万円に対する78万円」というのは相当に大きな数字で、こういった数字を見ると「やっぱクルマ買うのはやめとくか・・・」ともなりそう。

ただ、新車販売については金利上昇分を「インセンティブ」として負担するメーカーも出てくると思われ、このあたりはメーカーの収益を圧迫するに止まり、意外と新車販売に影響が出ないのかもしれません。

ferrari



中古相場が上昇するとどうなる?

そして新車が売れなくなり、中古相場が上昇するとどうなるのかというのを日本にいる自分の立場で考えてみると、「スーパーカーの価値が上がる」可能性があるのでは、と推測しています。
日本の自動車にかかる関税は「ゼロ」なので日本の新車販売価格は影響を受けませんが、仮にアメリカで高額な関税がかかるようになり、そして金利も上昇すれば、もともと高額な価格設定であるスーパーカーの新車販売が減少する可能性もあり(お金持ちはそんなことは気にしないかも)、となると中古に目を向ける人が増え、中古相場が当然上昇。※スーパーカーは基本的に欧州生産なのでアメリカにとっては関税がかかる

となれば市場から中古車が少なくなり、当然程度の良い中古スーパーカーを有する日本市場へとバイヤーの目が向くことになって、そして日本の中古スーパーカーの数が減少し(一時の円安の時みたいに)、結果として中古スーパーカーの相場(末端価格)が上がるのでは、ということですね。

mclaren 720s

実際のところどうなるのかはわからないものの、中古車にどれほどの関税が(アメリカで)かかるのかにもよりますし、為替の影響もあるので「ナントモ」な部分はありますが(加えて関税発効や金利上昇予測での駆け込み需要にて、逆に”一時的に”相場が下がるかも)、アメリカは最大規模を誇るスーパーカー市場ですし、日本市場に影響がないということは考えられず、なんらかの動きが日本のスーパーカー中古市場に見られることになりそう。
現在はスーパーカーでも右ハンドルを選択できるケースが増えていますが(ポルシェのように右しか選べない場合も)、左ハンドルのスーパーカーであれば世界中で売れるので、とりあえずぼくは「左」を選ぶようにしています。

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