■自動車各社業績/ランキング/記録等

【2025年6月】国産乗用車販売台数ランキング速報。トヨタ ヤリスが首位維持、カローラやフィットといった上位常連がまさかの前年比「半減」

トヨタ

| 全般的には価格帯が低いモデルが成長し、高価格モデルは順位を下げる |

一方、ロードスター(前年比3倍)など趣味性の高いモデルの支持は厚い

一般社団法人日本自動車販売協会連合会(JADA)が2025年6月分の乗用車販売台数ランキングを発表。

このデータは、軽自動車および海外ブランド車を除いた、国産メーカーの乗用車の販売状況を示しており、今後の自動車市場のトレンドや、どの車が今注目されているのかを知る上で非常に重要な情報です。

国産乗用車販売台数ランキングはこうなっている

そこで今回発表されたランキングを見てみると、今まで通りトヨタが圧倒的な存在感を示しており、トップ10のうち7モデルを占めることに。

ヤリスが首位を堅持する一方、ライズやルーミーが前年対比で大きく販売台数を伸ばして上位に食い込んでいるのが注目され、つまり近年のインフレ、そして可処分所得の減少が反映されているのか「上位に入るモデルの価格帯が下がっている」ようにも思えます。

順位ブランド通称名ブランド名台数前年対比
1ヤリストヨタ11,75686.8
2ライズトヨタ8,867316.8
3ルーミートヨタ8,034164.4
4シエンタトヨタ7,41584.1
5フリードホンダ6,723157.1
6カローラトヨタ6,61353.9
7ヴォクシートヨタ5,737122.3
8ノアトヨタ5,667125.4
9ノート日産5,47874.4
10アルファードトヨタ5,32491.6
11アクアトヨタ5,205104.8
12セレナ日産4,77086.6
13ステップワゴンホンダ4,64195.8
14プリウストヨタ4,621325.0
15ソリオスズキ4,084105.2
16クラウントヨタ4,07794.1
17ハリアートヨタ3,73670.6
18ヴェゼルホンダ3,46060.5
19ランドクルーザートヨタ3,310137.0
20ジムニースズキ3,141162.6
21フィットホンダ2,50056.4
22インプレッサSUBARU2,15397.5
23ヴェルファイアトヨタ2,06579.4
24スイフトスズキ2,06484.3
25RAV4トヨタ1,90871.2
26フロンクススズキ1,899(24-10)
27フォレスターSUBARU1,869123.5
28デリカD5三菱1,848154.0
29MAZDA2マツダ1,68963.7
30NX350Hレクサス1,653168.8
31LBXレクサス1,57991.7
32シビックホンダ1,540146.2
33WR-Vホンダ1,49248.7
34エクストレイル日産1,38090.7
35ロッキーダイハツ1,122388.2
36CX-5マツダ1,08399.9
37ZR-Vホンダ1,05633.2
38レヴォーグSUBARU1,00866.9
39MAZDA3マツダ925111.7
40クロスビースズキ84396.5
41ロードスターマツダ827308.6
42ハイエースワゴントヨタ76498.6
43トールダイハツ722215.5
44キックス日産71174.9
45CX-60マツダ704147.6
46レガシィSUBARU680114.7
47CX-30マツダ67680.2
48CX-3マツダ647130.2
4986トヨタ628189.2
50アウトランダー三菱594173.2

注目モデルの動向と市場トレンド

特に販売台数が大きく変動したモデルをピックアップしてみると以下の通りで、まずは「伸びた」モデル。

•ライズ (トヨタ): 8,867台、前年対比316.8%、今回のランキングでは2位に急浮上し、前年の3倍以上の販売台数を記録

•プリウス (トヨタ): 4,621台、前年対比325.0%。主には供給体制の安定により、前年の3倍以上という圧倒的な伸びを見せることに

•ロッキー (ダイハツ): 1,122台、前年対比388.2%◦こちらも約4倍の販売増となり、ライズ同様、コンパクトSUVの人気を牽引しています(ダイハツの生産が加速しているようだ)。

•ロードスター (マツダ): 827台、前年対比308.6%◦スポーツカーでありながら3倍以上の販売増を記録。特定の層からの根強い支持がうかがえる

•ランドクルーザー (トヨタ): 3,310台、前年対比137.0%◦高級SUVとしての地位を確立しながらも、堅調な伸びを続けている

•ジムニー (スズキ): 3,141台、前年対比162.6%◦個性的なデザインと走行性能で人気のジムニーも、高い前年比成長を見せる

•フリード (ホンダ): 6,723台、前年対比157.1%◦モデルチェンジの影響にて販売台数を大きく伸ばし5位にランクイン

一方で、前年対比で販売台数が減少しているモデルはこちら。

•カローラ (トヨタ): 6,613台、前年対比53.9%◦長年のベストセラーモデルであるが、6月は前年比で半減近い販売台数となり、モデルライフや市場の変化が影響している可能性が考えられる

•ZR-V (ホンダ): 1,056台、前年対比33.2%◦大幅な販売減となっており、その理由は不明であるが、WR-Vも前年比48.7%と激減している

•フィット (ホンダ): 2,500台、前年対比56.4%◦コンパクトカー市場での競争激化が影響しているものと見られる

まとめと今後の展望

2025年6月の国産乗用車販売台数ランキングでは、トヨタの強さが改めて浮き彫りになりましたが、特にライズやプリウスのような、高い前年比成長を遂げたモデルの動向は、消費者のニーズがどこにあるのかを示唆しています(要は経済的なクルマに人気が集まっている)。

一方で、長年の人気モデル、これまで売れていたSUVであっても販売台数が減少するケースも見られ、自動車市場の競争がいかに激しいかが分かりますね。

合わせて読みたい、関連投稿

トヨタ・ランドクルーザー
ジムニーとランクル、ロードスターが前年比2倍、フェアレディZが前年比3.7倍に。2025年5月の日本では個性派モデルの販売が好調

| やはりトヨタの圧倒的支配力は健在、多くの車種がその販売を伸ばす | 全般的に「スポーティーなクルマ」「アクティブなクルマ」の人気が高い月であった さて、一般社団法人日本自動車販売協会連合会が202 ...

続きを見る

BYD
BYDが中国で生産縮小へ。在庫増とディーラーの販売不振が影響、大幅値引きも効果薄、ついに成長神話も終焉か

| BYDでは強制労働、下請けへの優位的立場を利用した搾取などが問題しされている | BYD、中国国内で生産を減速 中国最大の自動車メーカーであるBYDが、国内工場での生産を一部縮小したことが明らかに ...

続きを見る

ランボルギーニ
2025年5月の日本国内輸入車市場は「堅調な伸び」。ランボルギーニが前年比1.6倍、BYDは4.3倍、ヒョンデも4倍の登録台数に

| 一方、これまで販売を伸ばしてきた「ジープ」が不調に陥る | 加えて「EV偏重」へと舵を切った欧州の小型車ブランドは悲喜こもごも さて、日本自動車輸入組合が2025年5月の日本国内における登録状況を ...

続きを見る

参照:日本自動車販売協会連合会

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

  • この記事を書いた人

JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

-■自動車各社業績/ランキング/記録等
-, , , , , , ,