やっぱり自動運転はまだまだ課題が多そうだな・・・。停止標識を印刷したTシャツを着て路肩に立つだけで自律運転AIの誤認により車両が停止【動画】

｜　おそらくは世界上すべての環境にて自動運転を実現することは不可能であろう　｜

人間であれば絶対に引っかからないようなトラップにも容易に引っかかってしまう

さて、現在多くの自動車メーカーが完全自動運転の実用化を狙って開発を進めているという状況ですが、その最先端にある企業のひとつがWaymo（＝ウエイモ。グーグルの子会社である）。

そして今回、アリゾナ州のeBike愛好家でありコンテンツクリエイターでもあるジェイソン・B・カー氏が「Waymoの自動運転試験車両をだまし、いつでも停止させるようにする興味深い方法」を発見し、自身のインスタグラムにてその内容を公開しています。

その「方法」とはあまりにローテクだった

今回、ジェイソン・B・カー氏が発見した方法とは非常にローテクなもので、一番上の画像のように「一時停止」標識がプリントされたTシャツを着て道端に立つというもの。

実際のところ、このTシャツを着て歩道に立つと見事にウェイモの車両が停止することになるわけですが、最初のインスタグラムの投稿に対しては「このTシャツに反応しているのではなく、先行しているクルマに反応して停車しているだけだというコメントが見られ・・・。

よってジェイソン・B・カー氏は改めて様々な環境にてテストを行うこととなるわけですが、様々な環境や時間帯（夜間含む）にて合計4回の実験を行います。

そして4回のうち3回はこのTシャツに反応して停止するものの、そのうち夜間の1回のみウェイモの車両を停止させることに失敗してしまい、その理由はおそらく「Tシャツのプリントと、実際の標識との間に、ヘッドライトが当たったときの反射率に差があった」からだと推測されていて、つまりTシャツにプリントされた標識を偽物だと判断した可能性が大。

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つまりウェイモのAIは単に色や形状のみで標識を判断しているのではなく、その反射率等を含めて「本物かどうか」を判断しているということになり、けっこう高い精度を持つということがわかります。

ただ、このTシャツを本物の標識だと認識している場合だと、ジェイソン・B・カー氏が歩道に立っている間はずっとウェイモのクルマが動こうとはせず、これは一種のトラップとして機能するという事実も判明しています。

反面、人間が運転していれば絶対に騙されないようなテストにウェイモのクルマがあっさりとひっかかってしまったという事実も明らかになり、日本で「天下一品ラーメンの標識を侵入禁止と勘違い」してそこに入れなくなってしまった例のように「予期せぬシナリオ＝エッジケース」がまだまだ多数存在する、ということに。

このほか、自動運転車の周りに白線を引くと動けなくなったり、さらにクルマの前に人がいる限りはずっとそこにとどまったままとなるなど、自動運転に関してはまだまだ解決すべき課題が山積みなのかもしれません（しかしそれらのすべてが解決できるとは思えない）。

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