| パワフルなだけではなく環境にも配慮 |
さて、ベントレーが先日より予告していた「新型ベンテイガ・スピード」を発表。
ベントレーは各モデルの最速グレードとして「スピード」を設定しており、そしてフェイスリフト(マイナーチェンジ)を受けたばかりの新型ベンテイガに対しても、今回その「スピード」グレードを追加したということになります。
フェイスリフトでこれだけ格好良くなる例も珍しい
ベントレーは先般のフェイスリフトにおいて、前後バンパーやヘッドライト、テールランプの変更を行っていますが、これによってベントレーファミリーとしての統一性が高まるとともに、ぐっと高級感や精悍さが増加したと考えています。
多くの場合、(諸事情にて)フェイスリフトは「もともとの、そのクルマのデザイナーとは異なる人」が担当する場合が多く、ベンテイガについても、おそらく最初のデザイナーはルク・ドンカーヴォルケ(後にヒュンダイに移籍し、現在はヒュンダイを去っている)、そして今回フェイスリフトを担当したのは別のデザイナーということになりそう。
ですが新型ベンテイガを見る限り、その後任デザイナーは「他人がデザインしたものを魅力的に仕上げる」という難しい仕事を見事にこなしたと言って良いかと思います(文章でもそうですが、他人が作ったものを手直しするのには非常に手間とストレスがかかる)。
そして今回のベンテイガ・スピードにおいては標準モデルと差別化するため、専用デザインを持つ前後バンパー、大型化したリアスポイラー/オーバル型テールパイプ、ボディカラー同色サイドステップ、ダーク仕上げのヘッドライト、22インチ専用ホイールといった装備が与えられ、一層の迫力を増すことに。
新型ベントレー・ベンテイガ・スピードに搭載されるエンジンは6リッターW12ツインターボ、出力は626HP。
組み合わせられるトランスミッションは8速ATで、0-100km/h加速は3.9秒、最高速は306km/hだとアナウンスされています。
なお、この「306km/h」というのはランボルギーニ・ウルスと並んで現在のところSUV最速の数字。
そして現代においては「パワー」よりももっと重要なのが「環境性能」であり、新型ベンテイガ・スピードでは「6気筒づつ」気筒休止が可能なシステムが与えられ、さらに5速から8速での走行時にアクセルを離すと、エンジンからの駆動力とトランスミッションとが切り離されてコースティング状態に入り、エンジン回転数を「アイドリングまで」落とすことでガソリンの消費を抑えるようですね。
このほかにも、ベントレーは以前より「レザー以外の素材」を模索したり、植林を行ったりと環境負荷を低減するための活動を行っていますが、こういった「明日につながる行動」が知識層に支持される理由なのかもしれません。
そしてそのパフォーマンスを誇るかのように、車体やインテリアのあちこちには「Speed」の文字。
ボディカラーは標準17色、パーソナリゼーションプログラム「マリナー」を活用すればさらにオプションとして47色、そして24パターンもの2トーンカラーのほか、いかなるボディカラーにも調合し塗装することも可能、とのこと。
加えて「ブラック・スペシフィケーション」なるパッケージオプションも用意され、これを選ぶとエクステリアのクロームパーツがすべてグロスブラック仕上げもしくはカーボンファイバーへと置き換えられ、ホイールとルーフレール、テールパイプもブラックに、そしてリアスポイラーもカーボンファイバー製へ変更される、と紹介されています。
新型ベントレー・ベンテイガ・スピードのインテリアはこうなっている
そしてこちらが新型ベンテイガ・スピードのインテリア。
ハイパフォーマンスモデルだけあってアルカンターラがシート、バックレスト、センターパネル、シフトノブ、ステアリングホイール(一部)、ピラーやルーフライナーに用いられるものの、これらはオプションにて「レザー」へと変更できる、とのこと。
コクピットクロックはおなじみブライトリング。
エアコン吹出口はおそらく「ウイング」を表しているものと思われます。
こちらはリアシート。
参照:Bentley