>マクラーレン(McLaren) ■近況について

マクラーレン・アルトゥーラを見てきた!この時点でここまで完成されたハイブリッドスポーツを出されると、他メーカーはさぞやりづらいだろうな・・・。

2021/04/19

マクラーレン・アルトゥーラを見てきた

| スポーツカーとしてのパッケージング、バランスはマクラーレン史上最高かもしれない |

さて、マクラーレンは初の量産(限定ではない)ハイブリッドスポーツ、アルトゥーラを発表していますが、さっそくアルトゥーラの実車が大阪にもやってくることになり、マクラーレン大阪さんにて開催の「McLaren Experience ARTURA Tour」へと参加させていただいたので、車両について紹介したいと思います。

このアルトゥーラ最大のトピックはやはり「ハイブリッド(PHEV)化」されているということ、しかし徹底した軽量化によって乾燥重量が1395kgに収まっていること。

マクラーレン・アルトゥーラはこんなクルマ

アルトゥーラの基本骨格はおなじみカーボン製バスタブシャシーですが、ハイブリッド向けに最適化された、そして完全自社設計/製造となる「マクラーレン カーボン ライトウェイト アーキテクチャー(MCLA)」。※それまでは外注だった

搭載されるエンジンはV8からダウンサイジングされたV6ツインターボ(M630)、出力は585PS。

このエンジンは重心を下げるために120度という大きなバンク角を持ち、Vバンクの内側にタービンが装着される「ホットV」を採用しており、これに今回は95PSを発生するエレクトリックモーターを組み合わせているわけですね(トータル最高出力は680PSP)。

L1320191

なお、モーターは新設計となる8速デュアルクラッチ・トランスミッション内に組み込まれ、このモーターは逆回転することで車体を後退させることができるために「バックギアなし」という画期的な構造を持ち、こういった”思い切った”専用の設計を与えることで軽量化を達成しているわけですね。

ちなみにリチウムイオンバッテリーの容量は7.4kWh、フル充電時のエレクトリックモードだと航続可能距離は30km、最高速は330km/h、0−100km/h加速は3.0秒と公表されています。

アルトゥーラの価格は2965万円に設定されており、こういったスペック、そしてPHEVということを考えると、驚くべき価格でもありますね(マクラーレンは選択と集中とが明確であり、無駄がないのでコストを抑えられるのだと思われる)。

実際に細部を見れば見るほどよくできたクルマであり、他社に先駆けて発売されたハイブリッドスーパースポーツではあるものの、最初にこういったクルマを出されると、他のスポーツカーメーカーは「かなりやりづらい」んじゃないかとすら思うほど。

マクラーレン・アルトゥーラの外観はこうなっている

アルトゥーラのボディサイズは全長4,539ミリ、全幅1,976ミリ、全高1,193ミリ、ホイールベースは2,640ミリ(ハイブリッド化にもかかわらず、ボディサイズは大きくなってない)。

タイヤサイズは前後異径となり、フロントは235/35ZR19、リアは295/35R20。

L1320300

充電口は車体左から(100V/200Vに対応)、給油は反対の右側から。

L1320302

なお、ほかのマクラーレンに比較すると、フロント中央部が(矢印のように)尖っているという印象です。

L1320248

全体的にシャープになり、エッジが強調されているようにも感じますね。

L1320251

一方でフェンダーの峰などは緩やかで、しかし抑揚を持つ曲面で構成されており、メリハリが付けられたデザインだと思います。

L1320247

フロントフェンダー上にはエア抜きのためのダクト。

L1320257

サイドのインテークは新デザイン。

けっこうな大きさ、そして深さを持っています。

L1320259

Cピラーの内側をエアが流れる構造。

ここにかかわらずですが、フロントからリアに至るまで、空気の流れが「目に見える」かのような面構成を持っているところが「さすがマクラーレン」。

L1320272

リアセクションはなんと「一枚モノ」。

L1320191

全体的なパーツの連続性が保たれ、全体的にはかなり滑らかなデザインを持っていると思います。

L1320268

マクラーレン・アルトゥーラの細部はこうなっている

そして細部を見てゆきたいと思いますが、ブレーキキャリパーは肉抜きされた軽量タイプ。

L1320296

タービンは上述の通り「ホットV」を採用しており、タービンの熱を抜くためのダクトがタービン上に存在します。

L1320271

テールランプは「GT」と同様のデザイン。

L1320270

ドアハンドルは「目に見える」場所に配置。

L1320256

マクラーレン・アルトゥーラのインテリアはこうなっている

そのパッケージング同様にインテリアも新世代へと移行しているのがアルトゥーラの特徴でもありますが、ステアリングホイールが新しくなり、ステアリングホイールから手を離さずに主な車両の操作を行えるように配慮されています。

L1320285

インフォテイメントシステムは8インチのタッチ式、インテリジェントアダプティブクルーズコントロールやレーンデパーチャーウォーニング含む先進運転支援システム(ADAS)も導入され、スマートフォンのミラーリンク機能も装備するなど、快適性や利便性も大きく向上していることも見逃せません。

L1320284

ダッシュボード、ドアインナーパネルも新デザインに。

L1320289

サイドシルは大きくえぐられ、乗降は比較的容易です(サイドシルの先端も下がっていて足を入れやすい)。

L1320283

シートバックは「激薄」。

シートそのもの軽量化という意図もあるかと思いますが、ハイブリッド化によってバッテリーや関連デバイスが室内側に侵食したぶんを「帳消しにする」ための工夫なのだと思われます。

L1320282

センターコンソールはいつもどおり極端に幅はが狭く、つまりは左右シートの間隔が狭く、ロールセンターが適正化(理想化)されているということですね。

L1320293

キーはリレーアタック対応の最新型(ブルートゥース通信)。

L1320294

メーターはこんな感じ。

L1320217

実車を見てきたのはマクラーレン大阪さん

上述の通り、今回車両を見せていただいたのはマクラーレン大阪さん。

いつもお世話になり、ありがとうございます。

マクラーレン大阪

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->マクラーレン(McLaren), ■近況について
-, , , , ,