| V12エンジンはどんどん姿を消してしまい、もうスーパーカー以外に搭載されることはなさそうだ |
そのスーパーカーでも「V12エンジン単体」での搭載は非常に困難に
さて、BMWはついにこの夏にV12エンジンの生産を終了させることになり、米国市場では「7シリーズのV12エンジン搭載最終記念モデル」を投入すると発表しています(他の国や地域でも追って記念限定モデルが登場するかもしれない)。
なお、BMWとV12エンジンという組み合わせは35年の歴史を持つそうですが、ついにその関係性も終焉を迎えることになり、米国市場向けの最終記念モデルはBMW M760i xDriveをベースとし、「ファイナルV12」と命名されるもよう。
生産されるM760i xDrive ファイナルV12はわずか12台
なお、この「BMW M760i xDrive ファイナルV12」はV12エンジンにちなんでわずか12台のみの限定生産になるといい、BMW最大の市場である米国向けとしてはあまりに少ない台数なんじゃないかとも思います(それだけ「もうV12の需要がない」ということなのかも。ちなみに価格は20万ドル)。
搭載されるV12エンジンは2基のモノスクロールターボチャージャーと無段階可変バルブコントロールを備え、5,500〜6,500rpmで601ps(609PS/448kW)を発生し、トランスミッションは8速オートマチック、駆動輪は4輪となり、BMWによれば0-60mph(96km/h)加速はわずか3.6秒。
このBMW M760i xDrive ファイナルV12の外観上の特徴としては「V12」バッジが装着されること、そして特別仕様の20インチのスタイル760Mダブルスポークアロイホイールが装着されること。
このホイールはウィンドウグレーまたはジェットブラックに塗装した後、バーニッシュ加工によりダークシルバーの表面をハイライト加工するという特別なものとなり、ブレーキキャリパーはブルーもしくはブラックから選択できるようですね。
加えてドアシルには、エンジンカバーのプレートと同様に「THE FINAL V12」の文字が刻まれ、インテリアだとBMW Individualピアノ・ブラック・フィニッシュ・トリムがキャビン内の随所にあしらわれるほか、センター・コンソールには限定モデルであることを示す "1 OF 12 "と刻まれたプレートが取り付けられるのだそう(インテリアカラーは8色、張り材はフルメリノレザー)。
そのほか、BMW M760i xDrive ファイナルV12には、BMWの誇るドライビング・アシスタンス・プロフェッショナル・パッケージ、ラグジュアリー・リアシート・パッケージ、パノラマLEDルーフ、レーザーライト付アダプティブLEDヘッドライト、Bowers & Wilkinsのサウンドシステムなどが装着されるなど、すなわち「フルオプション」。
BMWはまず重要顧客に対してこのV12最終記念限定モデルの案内を開始するとコメントしており、購入者にはおのおの車両にマッチしたトロフィー(ボディカラーや内装色が反映されている)が贈られる、とのこと。
V12モデルは各メーカーにおいて次々廃止に
なお、ここ最近までV12エンジンを搭載していたメーカーはBMW、メルセデス・ベンツ、アストンマーティン、フェラーリ、ランボルギーニ、ロールスロイスといったところですが、メルセデス・ベンツは次々V12を廃止しており、マイバッハの両モデルが世代交代してしまうとV12エンジンが姿を消してしまうのかも。
そしてBMWは今回でV12エンジンを終了させ、そしてロールスロイスもV12モデルを廃止して「ピュアエレクトリック」へ。
アストンマーティンもV12搭載モデルの「最終記念限定モデル(V12ヴァンテージ)」のアナウンスを開始しており、ランボルギーニはV12エンジンを継続するもののハイブリッド化、そしてフェラーリはなんとかV12エンジンを単体で存続させる意向を示していますが、(環境規制という厚い壁に阻まれ)現実的には「難しい」のかもしれません。
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