| これでアストンマーティンのV12モデルが「最後」になると思うとちょっと寂しい |
意外と価格は抑えめ、ただし台数はけっこう多めに用意するようだ
さて、先日アストンマーティンがティーザー動画を公開した「V12ヴァンテージ」。
こちらについては「V12エンジン搭載モデルのファイナルバージョン」だと目されていましたが、どうやら「それで間違いない」もよう。
つまりこのV12ヴァンテージ以降は「V12エンジン搭載車が発売されない」ということになりそうですね。
VIP客に対してはプレビューイベントを開催予定
そして今回出てきた情報によれば、アストンマーティンはこのV12ヴァンテージを2022年3月に公開するといい、しかしそれに先立って来週にはVIP顧客に向けてプライベート・プレビューが開催される、とのこと。
なお、最近の「超」限定モデルにおいては、高級リゾート地などでプライベートプレビューを行うケースが増えてきましたが、もちろん顧客は世界中から馳せ参じることになり、しかしこの手の限定車を購入できる人、購入資格が与えられる人は「そういった時間もお金もじゅうぶんにある人」ということになりそうです。
搭載されるV12エンジンは650馬力を発生
V12ヴァンテージに搭載されるのはおなじみ5.2リッターV12ツインターボですが、V12ヴァンテージでは650馬力程度に制限されるといい、これは「1億円オーバー、88台のみ限定」のV12スピードスター(下の画像)に配慮したためかもしれません(このクルマと同じ700馬力に設定するわけにはゆかない)。
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そのほか伝えられる情報としては、価格は30万ポンド(日本円で約4600万円)、限定台数は299台、トランスミッションは8速オートマティック(V12モデル最終版ということでマニュアル・トランスミッションを期待していたが)、ボディパネルはフルカーボン(それを考慮するとこの価格は高くない)。
なお、V12エンジンの最終限定モデルにDBSスーパーレッジェーラではなくヴァンテージを選んだのは「サイズがコンパクトで軽量だから」という理由があるようで、これを考慮するに、V12ヴァンテージはそうとうにコンパクトなサイズにまとめられると考えて良さそうですね。
アストンマーティンはコロナ以降、大きく方針を変更
アストンマーティンはこれまで「ガソリンエンジンやマニュアル・トランスミッションを作り続ける地球最後のメーカーになる」と宣言していたもの、コロナウイルスの蔓延による経営不振、そおれによる経営者の刷新によって方針が大きく変わっています。
具体的にはアストンマーティンの所有者が投資家のローレンス・ストロールへと入れ替わり、CEOはメルセデスAMGからやってきたトビアス・メアース氏へ。
そして新生アストンマーティンはメルセデスAMG色が強くなり、開発を進めていた自社製V6エンジンのリリースを「中止」し、かわりにメルセデスAMG製のV8ツインターボへと置き換えられるほか、これと組み合わせるトランスミッションは(エミッションのコントロールのため)ATオンリーとなる予定。
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加えて、ガソリンエンジン搭載モデルは今後「サーキット走行専用モデル」にほぼ限定され、市販車は随時エレクトリック化されてゆくという計画も公表されています。
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アストンマーティンV12ヴァンテージのティーザー動画はこちら
参照:TheSupercarBlog