| 新型ポルシェ911(992)は過去最大級の進化を遂げる? |
ポルシェが新型911(992)についてそのテスト風景の画像を大量投下し、ついに正式にティーザーキャンペーンを開始。
最近もメディア向けの試乗会を開催しており、発表に向けて「秒読み段階」といったところですね。
ポルシェ911は55年の歴史を誇りますが、その中では「4WD追加」「AT追加」「水冷化」といったいくつかのトピックが存在。
今回のモデルチェンジでは大きな構造変化はなさそうではあるものの、細部が大きく変更されると思われ、トータルで見たときの変化幅(パフォーマンスアップと言ってもいい)は「911史上最大」ではないかと考えています。
なお、ポルシェは現在フォルクスワーゲングループに属しますが、グループの中では「稼ぎ頭」でもあり、今回のモデルチェンジにはグループ挙げてのバックアップがあったと考えて良さそうですね(そうすることでグループ全体の成長がもたらされる)。
ちなみにポルシェがフォルクスワーゲンの「子会社化」されたのは2012年8月1日であり、つまり今回の「992世代の911」はフォルクスワーゲン傘下となってはじめてのフルモデルチェンジ、そしてVWの豊富な資金と技術/資産を活用した最初の911、ということになります。
新型ポルシェ911は世界のあらゆる環境でテストを受けてきた
今回公開された画像は世界中でのテスト風景を収めたもの。
フィンランドのアークティックサークルやカリフォルニアでの画像が見受けられますが、そのほかにもデスバレー、中国(ガソリンの質という問題があり、中国でのテストは外せない)、ロッキーマウンテン、ナルド・サーキット、そしてもちろんニュルブルクリンクでもテストが行われたようですね。
ポルシェのプロダクトマネージャーによると「ポルシェ911は並外れたパフォーマンスとともに、日常性も備えていなければならない」としていますが、古くよりポルシェの考えるスポーツカーとは「日常性を備え、ドライバー/オーナーの負担(維持に関わる経済的負担も含む)を軽減するものであるべき」だと述べられていますが、992世代の911はさらにその考え方を追求している、とも言えそう。
「それが我々が、世界中で、そしてあらゆる気象条件でテストを行う理由だ。これによって、ポルシェ911は、あらゆる状況において、あらゆる国々を、トラブルなく旅することができるようになるのだ」とは前出のプロダクト・マネージャーであるAndreas Pröbstle氏の弁。
ポルシェはこういった「ロードテスト」に加えて自社の設備による過酷なテストを実施することで知られますが、そにかく「あらゆる負担を」クルマにかけてその信頼性を向上させることでも知られます。
ポリシェについてはステレオタイプなイメージが未だ根強く、「壊れる」「維持費が高い」と言われるものの、実際にポルシェを4台乗ってきた身としては、「もっとも壊れず、もっとも維持費が安い」ブランドの一つだと認識しています(メルセデス・ベンツややBMWと比較したとしても)。
なお、今回の新型911は「ドライバビリティ」を強調しており、つまり今までのスポーツカー的な性格に加えてGT的性格も与えられている模様。
もちろんスポーツ性を損なうことはなさそうですが、これは現在バリエーションを拡大している911シリーズだからこそできる戦略でもあり、911のバリエーションごとに振り分けられた性格がより明確になってきそうですね(GT系では逆にスポーツ性能に磨きがかけられる)。
実際にドライバーアシストについても「充実した」内容が与えられ、ドライブモードには新たに「ウェット」が追加され、エクストリームなコンディションでのドライバビリティが向上することも明らかになっています。
その他新型911にしては「全車ワイドボディ」「911カレラSは前後異径ホイール」「ドアハンドルはポップアップ」「新型ブレーキがオプションで選択可能」と言ったことが明らかに。
↓こんな場面に遭遇したらかなり驚きそう
新型911について、発表はロサンゼルス・モーターショーだと目され、ショールームに登場するのは2019年初頭から、と言われます。
現在は「911ターボ」「911GT3」のテストも盛んに行われ、かつ”まだまだ明かされていない”秘密もあるはずで、発表が待ち遠しくてならないクルマの一台でもありますね。
https://intensive911.com/?p=165048