>ポルシェ(Porsche)

ポルシェとレッドブルとの提携が白紙撤回!レッドブルは独自性を維持したく、しかしポルシェがチーム運営にまで慣用したかったことが原因か

ポルシェ

|レッドブルは2025年までホンダ製パワーユニットを使用し、以降は独自にて開発を行う予定 |

レッドブルは「レッドブル・パワートレインズ」を設立したところでえあり、ポルシェとしては交渉のタイミングが悪かった

さて、合意がなされているといわれつつもまったく公式に発表されなかった「ポルシェとレッドブルとのF1参戦におけるパートナーシップ契約」。※7月のオーストリアGP開催にあわせ発表すると言われていた

フォルクスワーゲングループは5月上旬に「2026年に新レギュレーションが導入されるのに伴い、ポルシェとアウディをF1へと(エンジンサプライヤーとして)参戦させる」と公式に発表しており、アウディの方はなかなかパートナーが決まらず、しかしポルシェのほうはレッドブルと手を組むとウワサされており、それぞれ正式発表が待たれていた状態です。

そこでアウディのほうはF1への参戦を正式発表するとともにそのF1マシンのコンセプトがレンダリングとして公開され、しかし「提携先(コンストラクター)」については現時点で非公開。※ザウバーだと見る向きが大半

アウディがF1参戦を正式発表!あわせてパワーユニットとコンセプトカーも公開。まさか今回ローンチカラーが公表されるとは思わなかったな・・・
アウディがF1参戦を正式発表!あわせてパワーユニットとコンセプトカーも公開。まさか今回ローンチカラーが公表されるとは思わなかったな・・・

| カラーはブラック、シルバー、レッドという新時代の「アウディスポーツ」カラー | 現在のところ、シャシーコンストラクターについては未発表 さて、フォルクスワーゲングループは2026年からポルシェ、そ ...

続きを見る

なぜポルシェとレッドブルは提携に至らなかったのか

そしてポルシェは9月9日にプレスリリースを発行し、そこで公式に「レッドブルとは、エンジンだけでなく、チームも含めたイコールフッティングのパートナーシップが前提の話を進めていたが、実現できなかった」とコメント。

つまりレッドブルとの提携が「流れた」ということを意味しており、様々な報道を見る限りではチームの運営方針について考え方に相違があり、これが決定的な溝となったもよう。

ポルシェとしては「イコールフッティング」という言葉から分かる通り、レッドブルにエンジンを提供する以上の関与を行い、つまりはシャシーの設計や戦略についてまで関わりたいと考えていて、しかしレッドブルは「ノーサンキュー」だったわけですね。

加えてポルシェはレッドブルの(F1事業の)株式の50%を取得したいと主張し、これもレッドブルが難色を示した理由だと言われます。

ポルシェがレッドブルの株式50%を取得することが明らかに!ただし最終的なF1参入の承認はおりず、一方のアウディは承認済みなるも参戦体制が整わず

ちなみにレッドブルは2021年2月に「レッドブル・パワートレインズ」を設立しており、2026年以降は自社設計によるパワートレイン(エンジンとハイブリッドシステム)を製造することを目標に掲げていますが、これはホンダがF1を撤退するため。

ちなみにホンダは2021年末にF1を撤退すると発表し、レッドブルは2025年までその技術を使用できるという合意がなされ、しかしその後ホンダは「やっぱり2025年までHRCを通じレッドブルへとエンジンを供給する」という方針へと転換しています。

これはやはり「(撤退を決めた後に)人気が盛り上がってきたF1を去るのは得策ではない」という考え方から方針を変更したのだと考えてよく、実際のところ、ホンダは2026年以降もエンジンサプライヤーとしてF1と関わりを持つ、つまり正式に再参入を狙っている、とも。

今後ポルシェ、レッドブルはどうするのか

そうなると気になるのがレッドブルとポルシェの今後。

レッドブルはホンダの撤退に合わせ、上述の通り「他社に頼らず、自社でパワーユニットを開発する」方針を採用し、これはチームの独立性を維持し、かつ開発の速度を向上させるため(パワーユニットの供給を他に頼ると、マシンの設計がそれに左右され、自社でコントロールできない部分が出てくる)。

ただ、自社によるノウハウがないために「志を共有できるパートナーがいれば、外部からの資金注入も含め、積極的に提携を考えてゆく」と語っていて、そこでポルシェとの話し合いを持ったということになりますが、今回の公式発表を見ると「ポルシェとは志を共有できなかった」ということになります。

8898de681f

そしてもう一方のポルシェについては、今回レッドブル経由でのF1参戦の道が閉ざされたものの、「パワートレイン規定の変更によって、F1は我々にとって魅力的な場となることに変わりはない。我々は引き続き検討を続ける」とコメント。

ただしもうポルシェがパートナーを組むべき相手は残っていないようにも思われ、となるとしばらくは「F1参戦待ち状態」つまり浪人が続くのかもしれませんね。

合わせて読みたい、F1関連投稿

マクラーレン
アウディがマクラーレンF1部門を買収するための金額を605億円から874億円に吊り上げて再オファーとの報道!さらにはアウディはロードカー部門の買収も視野に

| これが実現すれば、モータースポーツだけではなくスーパーカーセグメントでの勢力図も大きく変わりそうだ | ランボルギーニとブガッティを売ろうとしたVWグループがマクラーレンを欲しがるのはちょっと謎 ...

続きを見る

ポルシェ
ポルシェとアウディがF1に参戦すると正式に認める!参戦は新レギュレーション導入の2026年から、「2026年には誰もが振り出しに戻る。我々にとってこれは唯一のチャンスだ」

| 電動化、効率化、合成燃料の導入などポルシェにとっては「F1との方向性の一致」など参戦のメリットも大きい | ポルシェはレッドブルと、アウディはマクラーレンと組む可能性が高い さて、ここしばらく続い ...

続きを見る

ポルシェがレッドブルの株式50%を取得することが明らかに!ただし最終的なF1参入の承認はおりず、一方のアウディは承認済みなるも参戦体制が整わず
ポルシェがレッドブルの株式50%を取得することが明らかに!ただし最終的なF1参入の承認はおりず、一方のアウディは承認済みなるも参戦体制が整わず

| F1参戦には様々な手続きや承認が必要とされ、かつコロコロと事情が変わるようだ | いずれにせよ、「ポルシェ+レッドブル」が実現すればもう誰もサーキット上でそれを止めることはできない さて、ポルシェ ...

続きを見る

参照:Motorsport.com

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->ポルシェ(Porsche)
-, , ,