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VWがブラジルにて「奴隷的行為」「人身売買」を組織的に行ったと報じられる!アマゾン流域にて食肉加工に従事させ、脱走者には暴行と虐待、「不可解な失踪」の例も

2022/06/01

フォルクスワーゲン

| 時代背景、ブラジルという土地柄を考慮すると、現地マフィアも絡んでこういったことが「起こり得た」のかもしれない |

それにしてもフォルクスワーゲンには黒いウワサが絶えないようだ

さて、欧米ではまだまだ尾を引いているフォルクスワーゲンのディーゼル不正事件ですが、今回これとは別に「奴隷的行為」「人身売買」を行ったという避難を受け、フォルクスワーゲンが新たな逆風にさらされています。

これは1974年から1986年の間において、軍事独裁政権期間中「組織的な人権侵害に加担した」というもので、単なる言いがかりではなく、実際に告発されたのちにブラジルの労働裁判所へと(6月14日に)召喚されることになったと報じられています。

フォルクスワーゲン側は「これを非常に重く受け止めている」とコメントしつつ、法的手続きを考慮してこれ以上の発言はできない、と述べているようですね。

フォルクスワーゲンが行った「奴隷的行為」「人身売買」とは?

そこでVWの「奴隷的行為」「人身売買」につき、上述の期間において、アマゾン流域にある大規模農業用地にて労働者を食肉取引に従事させていたと報告されており、労働者は「森林伐採」「日雇い」という名目にて一日何百人という規模で募集と採用がなされ、しかし募集内容とは異なる労働環境のために労働者が逃げ出そうとすると(そうでなくても)、現場の武装警備員によって暴力をふるわれたり虐待されたといい、中には”不可解な”失踪を遂げた例もあるといいます。

そして告発文によると、フォルクスワーゲンの経営陣はこれを知っていたはずだと指摘しており、よって「組織ぐるみの」行動であったと非難しているわけですね。

このほか、報告書では「過度な暴力的による虐待の結果、自分の子供が死んだ」「罰として性的暴行を受けた」「非人道的な労働条件にさらされ、マラリアで死亡した」「家族に知らされることなく現場に埋葬された」という例も多数記載されており、捜査を担当するラファエル・ガルシア検事はメディアに対し「これは一種の現代奴隷制度だ。フォルクスワーゲンは明らかにこの形態の奴隷を受け入れただけでなく、安価な労働力として利用した」と断罪しています。

なお、この問題は以前から顕在化していたようで、VWの元従業員は長年にわたり同社へと補償を求めており、2020年にフォルクスワーゲンは「ブラジルの連邦検察と、軍事独裁政権に加担し、左翼反対派や組合指導者を特定し、拘束・拷問したことに対する補償」として3600万レアルを支払う契約に調印している、とも報じられています。

さらにフォルクスワーゲンは組合員を監視

ブラジルにおけるフォルクスワーゲンの問題はこれだけではなく、以前には「フォルクスワーゲンが、1980年代に従業員や組合幹部を監視していた事実」が、ブラジル大統領が設置した真相究明委員会によって明らかにされたという例も。

これは(賃上げ要求など)組合との交渉を有利にするためにフォルクスワーゲンの管理側が組合構成員を監視・記録していたというもので、「誰がどの組合のイベントに参加した」「どの組合員にどういった犯罪歴がある」「ストライキの計画」「賃上げ要求の時期や内容」、さらには組合本部で上映された”社会主義をテーマにした映画”の上映内容に加え、その場で提供されたワインやポップコーンにいたるまで監視・記録がなされていたといい、実際にこれら情報にもとづいて組合幹部を拘束したこともあるのだそう。※監視対象の中には2003年から2010年までブラジル大統領を努めたルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ氏も含まれていたという

これについてもフォルクスワーゲンは事実を認める旨の発言を行っていますが、同様の告発がなされた企業は20社をくだらないといい、当時はこういったことが「当たり前に」行われていたのかもしれませんね。

なお、フォルクスワーゲンは「ガソリンからエレクトリック」への切り替えにつき、”一生に一度のイメージチェンジのチャンス”だと述べ、これを期にクリーンなイメージへと脱皮したいという考えを語っていますが、ほか自動車メーカーに比較してより急激に、そしてドラスティックに電動化をすすめているのにはこういった背景があるのだとも考えられます。

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参照:Reuters,  Agence France Presse

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