>フェラーリ

フェラーリが50年ぶりにル・マンに復帰し「100周年」レースを制する!2位トヨタとの差は24時間走ってわずか81秒、どちらが勝ってもおかしくなかった

フェラーリが50年ぶりにル・マンに復帰し「100周年」レースを制する!2位トヨタとの差は24時間走って81秒、どちらが勝ってもおかしくなかった

| 今年のル・マンはハイパーカークラスが新しく創設され、多くのチームが参戦することで近年にない盛り上がりを見せる |

クラッシュ続出、トヨタ、ポルシェがそれぞれ1台を失うというサバイバルレースに

さて、50年ぶりにル・マン24時間レースへと復帰したフェラーリがなんと優勝を飾るという快挙を成し遂げることに。

2023年のル・マン24時間レースは序盤から荒れに荒れたレース展開となり、6時間を超えたあたりから終盤までフェラーリ499P(51号車)とトヨタGR010ハイブリッド(8号車)とが首位争いを繰り広げる形となっていますが、わずか81秒という僅差にてフェラーリがトヨタを制しています。

これによってフェラーリはル・マンでの優勝回数を10に伸ばし、トヨタの連勝記録は「5」でストップしています。

フェラーリがル・マン24時間レースを戦うハイパーカー「499P」を公開!50年ぶりの耐久レースのトップカテゴリに復帰、勝利にかける情熱は計り知れない
フェラーリがル・マン24時間レースを戦うハイパーカー「499P」を公開!50年ぶりの耐久レースのトップカテゴリに復帰、勝利にかける情熱は計り知れない

| フェラーリはこの499P開発のためにF1、そしてGTレースにおけるノウハウを集結させている | そのルックスは意外とスマートだった さて、フェラーリが予告通り2023年シーズンのFIA世界耐久選手 ...

続きを見る

今年のル・マン24時間レースは「ハイパーカークラス」の創設で大きな盛り上がりを見せる

なお、2023年のル・マン24時間レースは100周年というひとつの大きな節目となっており、しかしそれ以上に大きな意味を持つのがハイパーカークラスの新設。

このハイパーカークラスは、当初ル・マン24時間レース開催元(ACO)が考えたものとはおそらく異なる形になってしまったとは思いますが、結果的に活性化の案として導入した「LMDh規定(条件を満たせば、北米中心に展開するIMSAを走るレーシングカーを参戦させることができる)」にて多くの参加チームを呼び込むことに成功し、今年はポルシェにキャデラックか参戦し、そして来年はBMWとランボルギーニ、アルピーヌも参加予定です。

ただしフェラーリはこのLMDh規定を利用せず、ル・マン含むWECに焦点を合わせたマシンづくりをゼロから行って挑戦するという、ライバルたちの多くとは異なる手法を用いており、そして同じくLMDh規定を使用しないトヨタとの一騎打ちとなったわけですね。

FyV_zfBXwAEqCsP

そう考えると、LMDh規定を利用したレーシングカーよりも、自社にて設計を行った車両のほうが競争力を発揮できるという可能性もありますが、これはもちろん容易なことではなく、ル・マン24時間レースにずっと参戦しているトヨタであればいざしらず、この50年ル・マンに参戦せず、プロトタイプレーシングカーからもずっと遠ざかっていたフェラーリにとって「ル・マンで競争力のあるマシン」を作ることは非常に困難かつチャレンジングであったことは想像に難くありません。

C37AE8F5-24F2-4B92-8B62-2BC2FCF23CC6

そしてあえて「茨の道」を進んだフェラーリに勝利の女神が微笑んだのが今回のル・マン24時間レースではありますが、正直なところ「まさか優勝するとは」というのが偽らざる心境であり、フェラーリ自身はもっと驚いているかもしれませんね(ポールポジションを獲得したときも、”びっくりした”というコメントを発している)。※トヨタは予選前に開催された”ナゾの”調整に異議を唱えるかもしれない

AD649D19-CA5D-4E21-9ED1-694A966A1361

2023年のル・マン24時間レースの順位はこうなっている

そこでこちらが今年のル・マン24時間レースの結果。

これを見ると正直侮れないのがキャデラックであり(もしフェラーリとトヨタが接触して共倒れになっていたら、キャデラックのワンツーフィニッシュだった可能性もある)、来年は大きな脅威になる可能性もありそうですね。

そしてスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスが安定の強さを見せているのも印象的で、そしてもちろんポルシェは来年このポジションに甘んじるとは到底思えず、来年は(BMW、ランボルギーニも参戦するので)今年以上の接戦になることは間違いないかと思われます。※アルピーヌはLMP2からハイパーカーにクラスを上げてチャレンジ

順位クラスチーム車両ラップ
1HYPERCARフェラーリAFコルセ499P341
2HYPERCARトヨタ・ガズー・レーシングGR010ハイブリッド341
3HYPERCARキャデラック・レーシングVシリーズ.R339
4HYPERCARキャデラック・レーシングVシリーズ.R337
5HYPERCARフェラーリAFコルセ499P336
6HYPERCARグリッケンハウス・レーシングSCG007333
7HYPERCARグリッケンハウス・レーシングSCG007332
8HYPERCARポルシェ・ペンスキー・モータースポーツポルシェ963328
9HYPERCARプジョー・トタルエナジーズ9X8329
10LMP2インターユーロポル・コンペティションオレカ07・ギブソン327
11LMP2チームWRTオレカ07・ギブソン327
12LMP2デュケイン・チームオレカ07・ギブソン326
13LMP2アルピーヌ・エルフ・チームオレカ07・ギブソン326
14LMP2チームWRTオレカ07・ギブソン326

合わせて読みたい、ル・マン24時間レース関連投稿

ル・マン24時間レース「ハイパーカークラス」
【動画】あまりに盛り上がらないル・マン・ハイパーカークラス(LMH)!ル・マン24時間レースが公式で「ハイパーカークラスとはなんぞや」を解説

| やっぱり市販車が出場しないと感情移入ができない | さて、もうさっぱり「見込み違い」に終わりそうなル・マン24時間レースのハイパーカークラス”LMH”。今回、ル・マン24時間レースの公式Youtu ...

続きを見る

フェラーリが早速ル・マン・ハイパーカー499Pを走らせる!LMDh規定ではなく自社による車体開発を選択し、勝利のためのキーは「フロントモーターとブレーキ・バイ・ワイヤ」【動画】
フェラーリが早速ル・マン・ハイパーカー499Pを走らせる!LMDh規定ではなく自社による車体開発を選択し、勝利のためのキーは「フロントモーターとブレーキ・バイ・ワイヤ」【動画】

| 他のLMDh規定マシンとは異なるコンセプトを採用し、それが吉と出るか凶と出るのかは本番を待つしかない | カーナンバーは「50」「51」を選択 さて、フェラーリはつい先日、ル・マン24時間レースを ...

続きを見る

今週末はもうル・マン!フェラーリが50年ぶりに王座を狙う「499P」の戦闘力を向上させる「ERS」「4WD」について自ら解説【動画】
今週末はもうル・マン!フェラーリが50年ぶりに王座を狙う「499P」の戦闘力を向上させる「ERS」「4WD」について自ら解説【動画】

| フェラーリはLMDh規定を利用せず自身でマシンとハイブリッドシステムを開発するという手段に出たが | いまのところ、参戦した他のレースを見るに「ル・マンの優勝を狙えるポテンシャルを持っている」と考 ...

続きを見る

参照:24h-Lemans.com, Ferrari

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->フェラーリ
-, , , , ,