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ランボルギーニが1972年製の「ミウラSV」をフルレストア。47年の時を経て新車状態に戻され、FIA会長へと納車

2019/02/09

ボディカラーはロッソ・コルサ、アクセントはゴールド

ランボルギーニは自社のレストア部門として「ポロストリコ」を運営していますが、今回はそのポロストリコにてレストアを完了したミウラSVをパリで開催された”レトロモビル”にて公開。

この個体につき、もとは1972年に南アフリカへと出荷されたものだとされ、オリジナルのボディカラーはロッソ・コルサにゴールドアクセント、そしてインテリアはブラックレザー。

つまり今回レストアされたのは「当時と全く同じ仕様に復元した」ということになりますが、47年の時を経て「新車コンディション」に生まれ変わったということですね。

新オーナーはFIA会長、ジャン・トッド氏

このミウラSV(シャシーナンバー3673)がランボルギーニへと運び込まれた際、そのコンディションは万全とは程遠い状態であったそうですが、13ヶ月をかけてすべてのパーツを分解し、純正パーツを組み込むことで見事復活。

なお、このミウラSVのもうひとつのトピックは、その新オーナーがFIA会長、ジャン・トッド氏であること。
そしてレストア完了の折にはランボルギーニCEO、ステファノ・ドメニカリ氏から直接、ジャン・トッド氏へミウラSVのキーが手渡されたようですね(車両にはサインが入れられている)。

なお、キーはこんな感じでセンターコンソールへ差し込む形式。
いかにも昔のスーパーカーといった感じのシフトゲートがいいですね。

ランボルギーニ・ミウラSVはこんなクルマ

ランボルギーニ・ミウラSVは1971年に登場した、ミウラP400のハイパフォーマンスモデル(ミウラ自体は1967年に登場)。

ミウラP400のエンジンは4リッターV12で、しかしカウンタックや現代のアヴェンタドールと異なるのは「エンジン横置き」ということ。

そしてミウラSVは、ミウラP400をベースに350馬力から385馬力にまで出力を向上させており(エンジンはミウラP400と同じ4リッターV12のまま)、ランボルギーニにとってSVという名称が与えられた最初のクルマでもありますね(ただし現代のスーパーヴェローチェ=Super Veloceではなく、スプリントヴェローチェ=Sprint Veloce)。

そのほかサスペンション強化、リアタイヤのワイド化に伴うリアフェンダーのワイド化、ヘッドライトのまつ毛レス、グリル形状変更(ちょっと小さい)等が外観上での識別点。

生産数量は非常に少なく、ミウラが全体で750台生産されたうちのわずか150台のみが「ミウラSV」だと記録されています。

ステアリングホイールやメーター内のランボルギーニエンブレムも現代のものとはちょっと異なるようですね。

なお、この「レッド×ゴールド」はミウラSVにおける典型的なボディカラーのひとつ。

「車体下部とホイールのゴールド」はミウラ全体における特徴でもあり、アヴェンタドールに設定された「アヴェンタドール・ミウラ・オマージュ」にも用いられているモチーフでもあります。

そしてサイドステップ後部にあるエアインテークはランボルギーニ・ウラカンにも反復されているデザイン。

加えてリアの「ルーバー」もやはりウラカンに採用されたデザインでもありますね。
そう考えると、直接の後継モデルは存在しないものの、その魂が現代に至るまで生き続けている、ランボルギーニを代表するモデルの一つだと言えるかもしれません。

展示された会場はこんな雰囲気。
隣にあるのはシャシーナンバー0592の「400GT」。
オーナーはカナダ人のコレクターだそうですが、現在レストア中とのこと(完成すれば今回のようにお披露目されることになると思われる)。

VIA:Lamborghini

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