| このコロナウイルスショックがいつまで続くのかはわからない |
さて、ランボルギーニはすでに2019年の販売数が過去最高であったことを発表していますが、今回はその「内容」について公開しています。
これによると、その数字はざっと下記の通り。
・2019年の売上高は昨年の14億2000万ユーロから28%増えて18億1000万ユーロへ
・世界販売は昨年の5,750台から43%増えて8,205台へ
・V10(ウラカン)、V12(アヴェンタドール)ともに販売は好調
・ウルスはおよそ5,000台を納車
・欧州/中東/アフリカ、北米、アジアすべての地域で成長を記録
凄いなランボルギーニ!2019年の販売台数は2018年比で43%UP、2017年比だと2倍以上という驚異的な伸びを見せる。日本は4番目の市場に
2019年のランボルギーニ「1台あたり売上」は2667万円
なお、ランボルギーニは株式非公開なので利益等の情報について公開義務はなく、今回発表されたのは上記の内容のみ。
ただ、売上高である18億1000万ユーロを8,205台で割ると1台あたりの売上は220,597ユーロ、そしてこれを円で換算すると26,674,589円という計算に。
つまり、売上高から算出されるランボルギーニ一台の販売価格は2667万円ということになりますが、これには2つ注意を要する点があり、一つは「売上高」の中には、ランボルギーニ・ストアの売上、そのほか特許や技術の販売、ライセンス収入などが含まれている、ということ。
ただしランボルギーニの場合はフェラーリほどこの比率が高くないとは思われ、そこまで気にしなくてもいいのかもしれません。
そしてもう一つは、ランボルギーニの「売上高」とは、世界各地のインポーターに車両を販売した金額のことであり、消費者が購入する金額ではない、ということ。
よって、消費者に販売した「1台あたり」の平均額だと、もっと高い数字が出ることになります。
なお、昨年に同じ方法にて計算したランボルギーニの「1台あたりの平均販売額」は3070万円だったので、2019年は「ちょっと下がった」ということに。
この理由についてもいくつか考えられ、大きいものだと、2019年の販売の多くをウルスが占めており、ウルスの価格はランボルギーニの他モデルよりもやや低いこと。
つまりウルスが平均を下げたということですね。
加えて、直近では円高が進んでおり、円換算の数字だと昨年よりも安く計算されてしまいます。
参考までに、2019年の販売におけるモデルごとの内訳だと、ウルスが4,962台、ウラカンが2,139台、アヴェンタドールが1,104台。
ちなみに米ブルームバーグは、ランボルギーニの利益率について30%程度だと述べており、これを適用すれば「1台売って800万円の利益」ということになりそうですね。
1台売って900万円の利益?ランボルギーニは大きく成長し、会社の評価額は今や2015年のフェラーリと同じ。上場すれば1兆2000億円の株式総額となり、上場検討中と報じられる
昨年の実績ですが、一部自動車メーカーにおける利益は下記の通り(2018年実績)。
・フェラーリ・・・1060万円(販売平均単価は4600万円) ・アストンマーティン・・・246万円 ・ポルシェ・・・208万円 ・メルセデス・ベンツ・・・55万円 ・トヨタ・・・21万円 ・フォルクスワーゲン・・・6万円 |
2020年の状況は不透明
ランボルギーニは今回の発表に加え、「2019年はランボルギーニ56年の歴史において、前人未到の領域に到達したことを述べ、しかしコロナウイルスによって”未だイタリアが経験したことがないほどの危機”に直面している、とも。
現在ランボルギーニは工場の操業を停止していますが、これも延長される可能性が捨てきれず、生産台数の減少、ひいては販売台数に大きく影響する可能性もありそう。
今年はまだウラカンEVO RWDスパイダー、シアン、V12ハイパーカー、もしかするとウラカンSTOの発売が控えているものの、もろもろの状況は「流動的」で、状況に応じて今後の展開を判断する、としています。
VIA:Lamborghini