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【動画】ホンダがNSXファンの想いを込めたメモリアル動画を公開!初代NSXが欲しくてたまらなかったボクが「NSXとはどんなクルマだったのか」を語ってみる

【動画】ホンダがNSXファンの想いを込めたメモリアル動画を公開!初代NSXが欲しくてたまらなかったボクが「NSXとはどんなクルマだったのか」を語ってみる

| これまでにも「名車」といえるべき日本車がたくさん登場したが、やはりホンダNSXは格別だ |

ホンダNSXほどエンジニアの情熱、ホンダのチャレンジ精神が詰まったクルマも他にない

さて、NSXは最終限定モデル「NSX TypeS」の生産終了をもって現行モデルの生涯をいったん閉じることになりますが、ホンダは「NSX WORLD」なるスペシャルコンテンツを公開しており、NSXの開発に関わった人たち、そしてファンの声を発信することでNSXの魂を存続させてゆくもよう。

そして今回、「NSX NEVER ENDING DREAMS」なる動画がYoutube上に公開されており、ここでその内容を、初代NSXとともに紹介してみたいと思います。

なお、同様の試みはS660でもなされていて、直近だとトヨタが「カローラ」に関する印象的なコンテンツを公開していますね。

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初代ホンダNSXはこんなクルマ

ホンダNSXは1989年に発表されていますが、そこへ至るまでの道のりは平坦なものではなく、まず最大のハードルが「FFばかりを作ってきたホンダがミドシップスポーツに挑戦する」ということ。

なお、このミドシップレイアウトについては、NSXのために考えられたわけではなく、もともと「アンダーフロア・ミッドシップエンジン・リアドライブ(UMR)」としてホンダ内での研究がなされていたといい、これをベースに「新しいスポーツカーを作ろう」ということになったようですね。

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かくしてホンダは新しいプロジェクトチームを発足させることになり、ここでホンダの文化の一つでもある「ワイガヤ」を通じてこのコンセプトを議論することになりますが、「(当時全盛期を迎えていた)F1直系の、余計なものがなにもないシンプルなクルマ」を作りたいというエンジニアや、まったく正反対で「テクノロジー志向の画期的なスポーツカーを作りたい」という意見があったもよう。

そしてたどり着いたのが「高次元でドライバビリティと快適性とが共存する」、”快適F1”というコンセプトだったといいます。

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ただ、それでも開発は2つのグループに分けて進められたとされ、ひとつは「ピュアでシンプル派」、そしてもうひとつは「ハイテク派」。

前者は「赤派」、後者は「シルバー派」と呼ばれていたようですね。

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両者ともに、ホンダが当初から掲げる「人間中心」の思想をベースに開発を進め、「技術は人のために=機械が人間に奉仕する」ということを念頭に置いたそうですが(そう考えるとアシモはまさにホンダらしいプロジェクトだった)、これが1980年代のスーパースポーツの「常識」であった、乗り手を選んだり、乗り手に我慢を強いられるような側面を排除したいという動きにつながることに。

実際のところ、NSXは「緊張ではない。開放するスポーツだ」というコピーとともに販売がスタートしています。

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「快適F1」、NSXはこうやって開発が進められた

ホンダが「快適F1」を実現するため、そして人間中心=ヒューマン・フィッティングの考え方を(NSXに)盛り込むために重視したのは「低全高全方位視界」「快適ドライビングポジション」「前方視界」「後方視界」「前進キャノピー・デザイン」「HUMAN-CENTRIC COCKPIT」だと紹介されていますが、これらは主にパッケージングに反映されることに。

ホンダいわく「ドライバーが運転中に得る必要な情報の80%は視覚から」とのことで、視界が狭ければ情報が不足するという考え方に基づいてドライビングポジションが決定されており、これは「的確な操作を行うための情報を得ること」もスポーツカーにとって重要な性能の一つだと考えているから。

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さらに適切なドライビングポジションを獲得するためにフロントタイヤの直径を小さくするなどの工夫も行っており(ミドシップスポーツの場合、コクピットが前に押しやられるので、足元が窮屈になりがち)、さらにはメーターフードとダッシュボードの高さも下げて前方視界を確保し、その前提として「インホイール・ダブルウィッシュボーン・フロントサスペンション」の採用にてフロントフードそのものも下げることに成功した、とのこと。

ちなみに前方だけではなく後方視界にも注意が払われ、ミドシップスポーツでは絶望的になりがちなナナメ後方の視認性を確保するため、あの特徴的な「高曲率ラウンドリヤガラス」が誕生しています。

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初代NSXには多様なテクノロジーが投入される

NSXの開発には「赤派」「シルバー派」の2つが存在したと述べましたが、最終的には両者ともに解決策を見出したようで(それもやはり”人間中心”コンセプトのおかげでひとつに意見がまとまったのだと思う)、市販モデルには多数の最新テクノロジーが盛り込まれています。

そのひとつが現代では多くのクルマが採用する「電動パワステ」。

当時のスーパースポーツは基本的に「重ステ(パワーステアリングそのものがない)」、そしてパワステが装着されていても「油圧式」。

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この油圧式パワステは、エンジンから油圧を発生せるためのパワーを(ベルト駆動で)取ることになり、そのためにエンジンパワーを食われるばかりか(ホンダによると6PS)、ミドシップレイアウトの場合は車体後部のエンジンからオイルラインをフロントまで引っ張る必要があるために構造が複雑に、そして重量もかさんでしまいます(これも当時のスーパースポーツが重ステばかりだった理由のひとつだと思われる)。

よってホンダでは、自社はもちろん他社でも採用事例のない電動パワステをNSXのために開発し採用しますが、まさに「NSX=New Sports X(Xは未知数)」を表すエピソードといえるかもしれません。

ちなみに1995年のマイナーチェンジでは「ドライブ・バイ・ワイヤ」を採用しており、「NSXはけっこう先進的なクルマ」だったということがわかります。

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ホンダNSXにおいて「軽量化」は至上命題

そしてスポーツカーであるからには「軽さ」が絶対的な正義であり、NSX開発チームによって掲げられたのが「マイナス200kg」という目標。

ここでは「赤派」がリードしたと考えてよく、「大きく重い車体を大排気量エンジンで走らせる」のではなく「世界一のビークルダイナミクスを実現するために重量、重心、パッケージングを最適化すること」を目指し、目標パワーウエイトレシオは当時の大排気量スポーツカーよりも優れる「5.0kg/PS」。

この核となるのはいうまでもなく「量産車初」のアルミモノコックボディーであり、これによって「スチールボディ比で」-140kg、エンジンパワーにして40PS分を達成することになり、結果としてパワーウエイトレシオ4.82kg/PSを達成しています。

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参考までにですが、もちろん初代NSXの開発は日本にて行われたものの、やはりメインの販路は北米だと考えていたようで、企画段階からアメリカン・ホンダ・モーター(ホンダの北米法人)とは情報を共有していたもよう。

そして当初の想定スペックである「2リッター4気筒エンジン、アルミボディー、パワーウエイトレシオ5.0kg/PS」についてアメリカ法人は猛反発したといい、その理由は「2リッター4気筒はアメリカでは売れない(V8大好きな土地柄なので)、アルミボディは車両価格が高くなるから不要、パワーウエイトレシオなんか誰も気にしない」というもの。

ホンダ(日本)としてもアメリカ側の意向を無視することはできず、「6気筒エンジンを積む」という折衷案を飲み、しかしアルミボディはなんとしても採用した、という経緯があるようです。

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そしてNSX タイプRの登場

かくしてホンダNSXが発売され、その美しさ、優れたハンドリング、なによりも突出した快適性や信頼性が非常に高く評価され、フェラーリをはじめとするスポーツカーメーカーは認識を新たにする必要に迫られたと言われます。

つまり、それまで「スポーツカーはこういったもの。文句があるなら乗るな。運転技術が低いドライバーもお断り」という常識をNSXがあっさり覆してしまい、それどころか市場の反応を見ると「NSXのように快適で壊れず、安心して普通に乗れる」スポーツカーを待ち望んでいた人々が圧倒的に多く、それまでのスポーツカー観や自分たちが信じていたものはいったい何だったんだ、ということですね。

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ただ、ホンダはその成功に甘んじることなく「次の一手」を考えていて、その一手とはつまり「タイプR(最初からタイプRという名称が決まっていたわけではない)」。

ここで前出の「赤派」の出番となるわけですが、ピュアさを実現するために「NSXスーパーライト計画」がスタートします。

もともと「-200kg」を標榜して開発されたNSXではあるものの、さらに遮音材や制振材、クラッチダンパーの廃止、バンパービームやドアビームのアルミ化、リアスポイラー、リアパーテーションガラス、シフトノブなどのパーツを「グラム単位で」軽量化することによってなんと120kgもの軽量化を達成。

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そして開発チームは、このNSXスーパーライトを「単なるハードコアモデル」として位置づけるのではなく、ホンダ第一期のF1と関連付けることを考え、ボディカラーには純日本製F1マシンではじめての優勝を飾ったRA272をイメージさせるチャンピオンシップホワイト、そしてエンブレムにもRA272に採用されていた「赤バッジ」を採用することに。

ここにのちまで継承される「タイプRのレシピ」が誕生し、「NSX タイプR」として発売されることになりますが、当初のネーミング案としては「タイプS」案もあったといい、しかし赤派は「RはRedのRでもあり、RaceのRでもある」として「タイプR」案を貫き通したのだそう(SはSportを表しており、このNSXスーパライトはスポーツの粋を超えてレーシングカーに達しているという自負もあった)。

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なお、後にNSX TypeRは「NSX-R」と名称が改められますが、NSX TypeRにて用いられた手法はインテグラ TypeR、シビック TypeRへと受け継がれており、おそらくは今後も受け継がれてゆくことになるものと思われます。

こういった経緯を見るに、ホンダが「タイプRを安売りしない」ということもわかり、同時にその重みも理解できようというものですね(そしてぼくらは安易に、色々なモデルにタイプRの設定を求めてはならない)。

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ホンダNSXへの思いが詰まった動画はこちら

なお、動画を見るに、NSXに対する想い、憧れが多く寄せられており、もはやNSXは単にクルマではなくそれ以上の存在となっていることもわかります。

幸運にも手に入れることができて人もいて、しかし「絶対に無理」と諦めている人もいるようですが、ここは「無理」と諦めず、頑張ってみて欲しいとも考えています(経験上、けっこうなんとかなる)。

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参照:本田技研工業株式会社 (Honda)

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