赤バッジは「メッシュ仕様」！ホンダがFL5ベースのシビック・タイプR TCRレーシングカーのティーザー画像を公開、先代同様に勝利を量産しそう

｜　おそらく走りは相当に刺激的、レースに参加せずとも個人で購入し走りを楽しむ人も出てきそう　｜

その外観は思ったよりもシンプルだった

さて、ホンダが「新しいシビック・タイプR」、タイプR TCRレーシングカー（FL5ベース）を発表すると予告し、そのティーザー画像を公開しています。

TCRとは2リッター以下のエンジン（ターボ）を搭載するFF車、かつワールドワイドに販売される4ドアもしくは5ドアをベースにしたレーシングカーを使用して競われるモータースポーツのカテゴリの一つ。

2015年に欧州にて開始され、その後世界中へと波及している人気シリーズですが、日本だと2019年シーズンからスタートしており、ホンダの他、フォルクスワーゲン、アウディ、ヒョンデ、アルファロメオ、スバルといったメーカーのクルマがしのぎを削っています。

タイプR TCRのデビューは2023年

なお、ホンダはこのタイプR TCRが2023年にレースデビューするとコメントしていますが、その後はIMSAミシュラン・パイロット・チャレンジはじめ、数々のレースに参戦することも決まっているのだそう。

スペックについては現在公開されていないものの、ダウンフォース、安定性、冷却性、コーナリング性能向上のために、エクステリアに大きな変更を加えており、フロントバンパーはセンターに大きなインテーク（とリップ）を持つシンプルなものへ、そしてボンネットには放熱のためのダクトが設けられたクイックリリース式へ、そしてサイドステップも変更済み。

フロントグリルも変更を受けていますが、この「メッシュがレッドにペイントされた」ホンダの赤バッジは初めて見る仕様であり、軽量性と（通気という）機能性を見事に両立してくれそうですね。

室内には頑強そうなロールケージ、リアクォーターウインドウには給油口、そしてリアウイングはスワンネックへ、そしてリアバンパー下部は大胆にカットされています。

ブレーキは見る限りだとアルコン製を採用し、当然ながらサスペンションもレーススペックへと変更されているはずで、エンジンには（規制上）大きな改造を施せないものと思われますが、トランスミッションやエキゾーストシステムはモータースポーツ用へと置き換えられることになると考えて良さそうです。

なお、ドライバーの着座位置は限界まで下げられているようで、これもアナウンスはないものの、マルチチャンネル・ドライバーディスプレイ、ドライバー用冷却装置、その他FIAが定める安全装備を持つものと思われます。

3チームがすでに新型ホンダ・タイプR TCRでの参戦を表明

この新型タイプR TCRについて、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント（HPD）とJASモータースポーツが製作を担当したといい、この組み合わせは先代タイプR TCRを製作し、数多くのレースでの勝利、そしてチャンピオンシップを獲得したのと同じチーム。

なお、この2023年モデルのタイプR TCRについては、すでに北米のIMSAシリーズへと「HART、LAホンダワールド、Victor Gonzales Racing Team（VGRT）」の3チームが参戦を表明している、とも報じられています。

HPDコマーシャルマネージャーのジョン・ホワイトマン氏によれば、「シビック・タイプRは、ホンダの最も象徴的で魅力的な車の1つです。我々HPDは、JASとのパートナーシップを継続し、2023年に北米でホンダ・シビック・タイプR FL5 TCRを提供できることを大変誇りに思います」とコメントしており、（FL5はノーマルであってもサーキットでの走行性能が大幅に向上しているというので）先代同様に輝かしい戦績を残すことは間違いなさそう。

参考までにですが、ホンダにおける「タイプR」はモータースポーツに直結したクルマでなければならないと（ホンダが）語っており、そう考えると、今後もモータースポーツ参戦の予定がないクルマでは「タイプR」が設定されることはないのかもしれませんね。

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