| クラウンはそれでも日本だと「セダンでは最も売れているクルマ」 |
トヨタが「クラウンS」「クラウンS Four」に特別仕様車として「S”Elegance Style”」「S Four“Elegance Style”」を追加。
これは「内外装の上質感を高めた」ことが特徴で、外装だと18インチノイズリダクションアルミホイール&センターオーナメント、メッキ加飾つきアウタードアハンドルが与えられて高級感を演出。
なお、クラウンはデビュー時に「クラウン ビヨンド」というキャッチコピーを使用していましたが、いつの間にかそれも使用しなくなり、イチオシの特徴であった「繋がる」も今ひとつアピールされないまま。
おそらくトヨタとしては「若い人々」に乗ってほしかったのだと思いますが、実際の購買層は「今までどおり」の年配の人々が中心だったのだと思われ、今回の特別仕様は「年配の人々」にあわせて軌道修正を行ってきたものなんじゃないか、と考えています。※クラウンは以前にも、若者を狙いながらもうまくゆかず、方向性を修正し「年配向け」へと変わったことがある
「エレガンス・スタイル」の真骨頂はインテリアにある
クラウン「S”Elegance Style”」「S Four“Elegance Style”」は外観よりも内装の方に手がかかっており、内装色には「ブラック」と「こがね」を設定。
なお、「こがね」は特別オプション”ジャパンカラーセレクション”に設定されているものですね。
「ジャパンカラーセレクション」は日本の伝統色をイメージしたもので、クラウン発表時から用意されており、「赤」「青」「こがね」を内装色から選択でき、ボディカラーだと夜霞(ヨガスミ)、紅(クレナイ)、茜色(アカネイロ)、翡翠(ヒスイ)、碧瑠璃(ヘキルリ)、天空(ソラ)を選択できるもの。※実際にこれらを選ぶ人は少ないようで、まだこれらボディカラーを持つ実車は見たことがない
ただ、今回の「S”Elegance Style”」「S Four“Elegance Style”」ではジャパンカラーセレクションのうち、”こがね”内装色しか選べないということにはなりますが、センターコンソールパネルには新しい黒木目(欅調)が採用されるなど、特別感の演出にも抜かりはない、という感じ。
なおシートはスエード調の「ブランノーブ」と合成皮革との組み合わせ、そしてセンターコンソールサイドにはやはりスエード調素材の「グランリュクス」を使用している、とのこと。
クラウン「S”Elegance Style”」「S Four“Elegance Style”」の価格は下記の通りに設定されています。
ガソリン クラウン2.0 S”Elegance Style”:4,980,960円 ハイブリッド クラウン2.5 S”Elegance Style”:5,196,960円 クラウン2.5 S Four”Elegance Style”:5,412,960円 |
現在トヨタ・クラウンは国産車登録ランキング30位前後が定位置ですが、ミニバンやSUV、コンパクトカーばかりが売れる中、「セダンではもっとも売れているクルマ」。
このあたりトヨタはその矜持を保ったということになりますが、今後の展開として「年配の人向け」を貫くのか、それともやはり新たな客層の獲得を諦めずに別の特別バージョン(パープルっぽいブラックに金メッキのエンブレムとか)を導入してくるのか、次の展開に注目したいところですね。
そしてぼくが思うのは、今の若い人々でも「年をとれば」クラウンのようなセダンを好きになるのか、それとも「年をとってもセダンを好きにならず」、つまり今クラウンを好む人がさらに年をとってクルマに乗らなくなると、セダン自体が注目されなくなるのか、いったいどっちなんだろうな、ということ(おそらく両方なのだとは思う)。
VIA:TOYOTA